ライフ・マネー
糖尿病、ガン、認知症…「歯周病」の長期化は万病を招く!
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2018.12.19 12:00 最終更新日:2018.12.19 12:00
50代日本人の8割がかかっているといわれる歯周病。全身疾患と密接な関係があることが明らかになり、「万病のもと」といわれていることをご存じの方も多いだろう。
「脳卒中、肺炎、心臓病、糖尿病などのほかに、最近では肝炎(非アルコール性脂肪肝炎)や腎臓病との関係もいわれています。歯周病の原因である細菌や炎症物質が毛細血管を通じて全身にまわり、これらの病気になる危険性を高めるのです」(日本歯科大学生命歯学部歯周病学講座の沼部幸博教授、以下同)
なかでも糖尿病との結びつきは、はっきりしている。
「歯周病の人は糖尿病になりやすく、悪化しやすい。炎症物質が血糖値をコントロールするインスリンの働きを妨げ、血糖値を上昇させるためです」
それだけではない。近年の研究により、歯周病がガン発症リスクの上昇に関わっていることが示されている。つまり、歯周病とガン発症リスクの関連の可能性は十分にあるということだ。
また、認知症の発症にも大きな関わりがあるとの研究結果が、続々と報告されている。
歯周病そのものは生死に直結する疾患ではない。だが「それゆえの怖さがある」と指摘するのは、鶴見大学歯学部臨床教授で武内歯科医院(神奈川・綾瀬市)の武内博朗院長だ。
「自覚症状がほとんどないため数十年にわたって放置され、その間ずっと体にダメージを与え続けることになる。これが歯周病の本当の恐ろしさです。
慢性の炎症によって、血管や多くの臓器に悪影響を与える細菌や物質が365日、体の中に供給され続けるのです。これが長期にわたると、生活習慣病の大きな要因となるわけです」(武内院長、以下同)
その半面、歯周病はコントロールしやすい病気だと武内院長は続ける。
「臓器や血管と違い、手が届くところに敵がいるわけですから。よほど末期にならない限り治せる、あるいは進行を食い止めることが可能な病気です。
毎日のケア、そして3、4カ月に一度歯医者へ行き、徹底的に口腔内をリセットするだけです。ケアすればするほど効果が上がります。
これほど費用対効果の高い病気はない。スポーツジムに通う以上に、健康への貢献度は高いはずです」
歯のクリーニングは保険適用であれば費用は1回3000円程度。時間も1時間以内。将来の自分の健康のためであれば、けっして惜しくない出費ではないだろうか。
仕事が忙しくて、と言い訳している人もその優先順位は考え直すべきだろう。
「いまや歯科医院は『歯を治しに行く』ところではないのです。体全体のため、健康のために歯科医院に行く時代なんですよ」