2018年、「eスポーツ元年」と叫ばれるほど、日本のビデオゲーム界隈は活発な動きを見せた。海外の、市場規模約700億円、視聴者数は3億3500万人(2017年のデータ)という大きな波が、日本にも押し寄せたのだ。
この最近よく耳にする「eスポーツ」とは、なんなのか。競技者としてのゲーマーたちをとりまとめる組織である、一般社団法人「日本eスポーツ連合」(JeSU)による定義が、以下である。
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「『eスポーツ(esports)』とは、『エレクトロニック・スポーツ』の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム・ビデオゲームを使った対戦を、『スポーツ競技』として捉える際の名称」
現在、JeSUが認定する日本人プロゲーマーは、男性128人、女性2人の計130人。100人規模の大会優勝が、連合の定めるプロの認定要件だ。
今回本誌は、そんな日本人プロの1人で、元総合格闘技「DEEP」のフェザー級王者でもある、ジョビン(32)の1日に密着した。
「20歳ごろから格闘ゲームをやりこんでいたんですが、2018年1月、『プロゲーマーを目指す』と宣言したんです。1週間後、吉本(興業)の社員に呼び出され、『ゲームに専念できる環境を用意する』と。ゲームをするだけで給料をもらえるなんて、信じられませんでした」
主戦場は、格闘ゲーム「ストリートファイターV」。練習拠点は、所属する吉本興業が設置した「よしもとゲーミングルーム」だ。
鍵はジョビンが預かり、プロゲーマーたちと対戦会を開く。自宅では「あえてゲームはしない」。家賃6万6000円のワンルームマンションには、必要最低限の荷物のみを置き、練習場に通う。移動は自転車だ。
「1年間は、強くなるための準備期間。貯金はできないけど、生活に困らない程度の固定給と、番組収録の出張費や大会遠征費を吉本が出してくれます。
目標は、世界で32人だけが出場できる『カプコンカップ』。優勝賞金は25万ドルです。吉本との賞金の取り分が、未定なのは不安ですが(笑)」
では実際、どんな生活を送っているのだろうか。
この日のジョビンのゲームプレイ時間は、計6時間程度。プレイ以外の練習も含めて、13時から21時までを、ゲームのために当てている。
●13:00
4LDKにゲーム機6台、対戦動画配信ルームを備えた東京・新宿の「よしもとゲーミングルーム」で、プロたちと対戦・自主トレをし、日々鍛錬を重ねる。
●17:00
格闘家時代に研鑽を積んだ道場で、集中力アップのために縄跳び、サンドバッグ蹴りをおこなう。
「現役時の2割程度のトレーニングです。体を動かすのは、試合での集中力を上げるため」
●19:00
夜は秋葉原で、「ストリートファイターV」プレイヤー界いちの美女プロゲーマー・はつめクンと対戦会に臨んだ。
「ここ半年、ジョビンさんはめきめき強くなりました。いまいまは、追いかける存在です」(はつめクン)