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【食堂のおばちゃんの人生相談】43歳・公務員のお悩み

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.02.18 11:00 最終更新日:2019.02.18 11:00

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/ガシラさん(43)公務員

 

 妻の食事は健康志向が強すぎて、糖質と塩分は極力カット、肉や揚げ物はいっさい出ません。一度、「たまには味の濃いものを食べたい」と言ったらキレて、自分の食事しか作らなくなりました。妻の志向を変える方法はありますか?

 

 


【山口先生のお答え】

 

 ガシラさん、ハッキリ言いますが、今の食事を続けていたら、奥さんは間違いなく栄養不良で健康を損ないます。私は(編集部注:雑誌の)『クロワッサン』で糖質制限食を実行し、以後も自宅の食事は糖質制限を心掛けています。

 

 その際、管理栄養士の大柳珠美先生に言われたのは「くれぐれも糖質制限を、現状の食事から糖分をカットすることと考えないで下さい。タンパク質と野菜、海藻、良質な油をたっぷり摂って、お腹いっぱいにするのです」ということ。

 

 そして、タンパク質は「肉・魚介類・卵・大豆製品」の四種類を毎日摂るように、とも言われました。だから、糖質制限食を始めてから、私はそれまでより摂取カロリーは増えましたよ。
それでもダイエットは成功しました。

 

 そもそも、人間の身体で一番多い成分は水、その次はタンパク質です。タンパク質は筋肉だけでなく、骨にも髪の毛にも爪にも必要なんです。髪の毛ツヤツヤにしたかったら、海藻と一緒にタンパク質も摂らないとダメですよ。

 

 現在、100歳以上の健康長寿の方の食事を調べると、皆さんお肉を食べています。肉を食べると健康に悪いというのは、もはや迷信です。特に脂身の少ない赤身のお肉は、健康長寿の必需品と言っても良いくらいです。

 

 ガシラさん、奥さんは間違った栄養知識で自分と家族の健康を損ねてしまいます。一刻も早くこのコラムを奥さんに読ませて下さい。そして、どうしても濃い味のものが食べたくなったら、こっそり外で食べましょう。

 


やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都・千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。最新刊『おばちゃん介護道』が発売中

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