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日本にはびこる「過剰な医療」無意味な検査はこちらの12種ライフ・マネー 2019.04.14

 

 世界中でいま、「ムダな医療」を見直す動きが広がっている。発端となったのが、2011年にアメリカの医学会で始まった「チュージング・ワイズリー(賢い選択)」運動だ。

 

 この運動を初めて日本に紹介した医療経済ジャーナリストの室井一辰氏が語る。

 

「患者は、自分が受けている医療を疑っていても、専門知識がないために、医師の言うことに従うしかありません。

 

『チュージング・ワイズリー』はアメリカの医師たちが自ら、過剰な医療や効果の薄い医療をリストにしたものです。患者にとって、これ以上信頼できる情報はないでしょう」

 

 

 たとえば「血圧」について、米国医療ディレクターズ協会はこう提言している。

 

「60歳以上で上の血圧を140mmHg未満に下げるときはデメリットも考えて」

 

 室井氏が解説する。

 

「『上を150まで下げれば、脳卒中の発症を減らせる』というデータはありますが、60歳以上の場合、140未満に下げてもメリットがあるというデータはありません。むしろ、血圧を下げすぎると転倒による怪我が増えるなど、デメリットもあると提言しているのです」

 

 日本でこうした医療がはびこる理由を、チュージング・ワイズリー・ジャパンの副代表の徳田安春医師が挙げる。

 

「たくさん検査をして、薬を出してほしい患者。誤診のリスクを恐れて、過剰検査をしてしまう医師。出来高払いで、診療すればするほど利益になる、医療システム。エビデンスに対する知識が、浸透していないこと。これらが4大要因です」

 

 本誌は、室井氏の協力を得て、「チュージング・ワイズリー」の最新情報を加えた、「ムダな医療リスト」を作成した。以下には、「意味のない数値や検査」をまとめる。

 

 少しでも疑問に感じていることがあれば、臆せず医師に聞いたほうがいい。このリストが心強い、「武器」になるはずだ。

 

【「こんな検査には意味がない」12種リスト】

(1)「60歳以上で、上の血圧を140mmHg未満に下げるときは、デメリットも考えて」(米国医療ディレクターズ協会)
 上の血圧を150、140と下げていくと、脳卒中の発症を減らすなどのメリットも証明されているが、60歳以上では140未満に下げると転倒などのデメリットもあり、メリットばかりを見ないようにするべきだ

 

(2)「高齢者なら、『ヘモグロビンA1c』は7.5%程度までは、問題ない」(米国老年医学会)
 一般的に「ヘモグロビンA1c」が6.5%以上なら、糖尿病と診断される。だが、65歳を超えた人の場合、7.5%未満なら投薬を避けて、穏やかに管理するのが望ましい

 

(3)「腰痛の症状が出て、6週間以内の画像検査は不要」(米国物理療法リハビリテーション学会)
 腰痛があっても、特別な疾患や脊髄の異常などがなければ、X線やCT、MRIなどの画像検査をしても、症状改善につながらないので不要

 

(4)「頭部の軽い怪我で、子供に安易にCT検査を実施しない」(米国脳神経外科学会)
 頭蓋骨骨折や脳出血がない場合は、CT検査で診断する必要がないことがほとんど。むしろ、CTの放射線照射によるリスクが問題

 

(5)「30歳以下の人に、子宮頸ガンの『HPV検査』は実施しない」(米国臨床病理学会)
 子宮頸ガンの原因となる「HPV(ヒトパピローマウイルス)」。子宮頸部の組織を取って感染を調べる検査だが、アメリカの学会は「30歳以下にはおこなうべきではない」と指摘する

 

(6)「重症ではない頭痛に、画像検査は不要」(米国放射線学会)
 強い外傷があって意識を失っている、あるいは進行したガンで転移の可能性があるなどのリスク要因がない場合、画像検査で治療成績を改善する効果は見られない

 

(7)「ムダな心臓の検査に要注意」(米国胸部外科学会)
 運動をしながら検査する「運動負荷検査」は、身体能力が正常な患者には必要ない、と指摘。ムダであるのに。よけいな費用を支払うので、経済的な負担も問題になる

 

(8)「ぎっくり腰で真っ先にX線検査をおこなわない」(米国職業環境医学会)
 症状があらわれてから6週間以内の、腰椎の画像検査は、改善にはつながらない。出費を強いるうえに、放射線にさらす有害性がある

 

(9)「ヘリコバクター・ピロリ菌の検査は、血液検査でおこなわない」(米国臨床病理学会)

 血液検査は正確ではない。尿素を飲んで、吐く息から成分を調べる「尿素呼気試験」、糞便に含まれている菌のたんぱく質などを調べる「抗原検査」がある

 

(10)「妊婦に出生前の『超音波検査』を実施しない」(米国産科婦人科学会)
 医学的な理由ではなく、記念のために「超音波検査」をするのは避けるように勧告。超音波は体への負担が小さいと考えられてはいるものの、医学的な利用が前提となっている。未知のデメリットがないとも限らない。
 エコーを使って、記念のために胎児を3Dで撮影する人もいるが、医学用途以外での検査はやるべきではない

 

(11)「健康な女性に、卵巣ガン検査はおこなわない」(米国婦人科癌学会)
「『CA-125検査』や『超音波検査』を実施しても、卵巣ガンの早期発見や、死亡率の低下にはつながらない。ガンがないのに検査に引っ掛かり、無用な精密検査をするリスクも

 

(12)「不必要な血液検査を実施しない」(米国血液マネージメント学会)
 血液検査は、血液の量を減らすことになり、貧血の原因になる。「血液検査程度の量の血液を抜くくらいなら、問題ない」と考えるのは危険で、できるだけ血液検査の実施は避けるべきだ

 


モデル・ミスFLASH2019 阿南萌花

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