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毎朝の掃除に開眼「吉田戦車」メガネをかけず拭き残しもOK!
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.05.15 11:00 最終更新日:2019.05.15 11:00
掃除のやる気を出すために、『片づける 禅の作法』(枡野俊明/河出文庫)など、掃除系の「禅寺本」数冊を読んだ私。
ムリムリと思う部分も多いが、「完璧にしようとしても続かないから、毎日必ず掃除をする場所を、一か所でいいから決める」ということなどは、実践しやすいのではないかと思った。
わが家にはネコが2匹いて、ペットがいないお宅より、確実に毎日出るホコリの量は多い。妻も私もたまにしか掃除機をかけないため、「日ごとに大きくなっていくホコリのかたまりを見て見ぬふりをする」技術だけは上達した。
これではいかん。ダイニングキッチンの床と、それに続く玄関前までの廊下は、とりあえず朝起きたら乾拭きする、ということにしてみた。
禅の修行っぽくとなると、なんといっても「雑巾がけ」だろうけど、まあ、こちらは俗界の民。ほうきで掃くことを兼用した「フローリングワイパーがけ」でいいのではないか。
はだし生活の夏以外はなかば休業状態のフローリングワイパーをひっぱり出した。替えシートの買い置きもまだ十分にある。3M「無添加ドライシート」18枚入り。
最初これを見た時は「無添加って、食うのか?」などと思ったものだったが、赤ん坊が床をベロベロなめるようになった時に、「そうか、こんな時のための<ノン流動パラフィン>か!」と、気づいた。
そして、ゴミ吸着のための薬剤を使っていないことで、ワイパーにつけなくても、手持ちのちょっとした掃除用に用途が広がることを知り、今ではこれしか買わなくなった。
ということで、毎朝起きたら、寝ぼけまなこでメガネもかけずに、キッチン前、テーブル下、ネコ食器まわり、廊下、玄関を5分ぐらい掃除する。
これだけならめんどうじゃない上に、メガネをかけないことで「完璧に拭けてなくてもOK!」という逃げ道まで用意し、毎日気軽に続けられるようにした。
ただ、近所のスーパーで18枚入り税込み375円。片面ずつ2日で1枚使うので、一日約10円か。これはけっこう高いな。いや、安いのか? 古タオルを縫った雑巾を、ボロボロになるまで大事に使いなさい、という禅の教えが、心をチクリと刺したりもする。
毎日ドライシートじゃなくてもいいだろうと、キッチンタオル(紙パルプの、ロールのやつ)2カットぶんをワイパーに装着。ドライシート代わりにしてみた。
とうぜんだがキャッチ力は弱く、逃げるホコリも多いが、掃除できないことはない。完全な代替品にはならないけど、水増しの役には立つだろう。
そこに週一ぐらいでいいから雑巾がけも組み込めば、とも思うが、雑巾を洗い、しぼって干す一手間が敷居を上げそうだ。
とったホコリやゴミをすぐに捨てられる気軽さには代えられず、しばらくはこのドライシート&キッチンタオルシフトで行こうと思っている。
よしだせんしゃ
マンガ家 1963年生まれ 岩手県出身「ビッグコミックオリジナル」で『出かけ親』、「ビッグコミックスピリッツ」にて『忍風! 肉とめし』を連載中。妻はマンガ家・伊藤理佐さん。本連載の単行本『ごめん買っちゃった』(光文社)、最新刊『出かけ親 1』(小学館)が発売中
(週刊FLASH 2019年4月30日号)