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弁護士、税理士、遺品整理士…「相続」で頼る専門家の選び方
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.05.17 11:00 最終更新日:2019.05.17 11:00
60代以上をメインターゲットにしている週刊誌には、いま「死の準備」の文字が躍るが、40~50代に必要なのは「相続の準備」だ。以下のポイントを押さえておけば、いざというときの手続きもスムーズにできるはず!
●ポイント1:相続案件の多い弁護士&税理士を選ぶ
相続で揉めた、相続税がかかりそうなのでなんとかしたい……。困ったときに頼りになるのは、どんな先生だろうか。相続に詳しい木野綾子弁護士はこう話す。
「弁護士といっても、刑事、債務、不動産など、それぞれ得意分野があります。相続の案件を、多く経験している弁護士を選ぶのがいいと思います。また、料金を最初に提示すること、連絡が取りやすいことがポイントだと思います」
一方、竹山百代税理士もこう語る。
「税理士も同じで、法人税、消費税、相続税ではまったく違って、『相続はやりません』という税理士さんもいます。法改正も頻繁におこなわれるので、相続に詳しい税理士さんを探すのが大事だと思います」
配偶者の税額控除は、1億6000万円、または法定相続分相当額のどちらか多い額まで、相続税が免除される特例だ。
「一次相続で配偶者に全額を相続させて、相続税をゼロにする税理士さんもいます。でも二次相続まで考えないと、逆に相続税を多く納めることになりかねません」
竹山税理士が警鐘を鳴らすのが、上の図の例だ。目の前の税金をゼロにすることだけを考えていると、二次相続で高額の相続税がかかる場合も。
「相続は点ではなく、立体的に考えるべきです。ケースに応じて、二次相続まで考えてくれる税理士さんに頼めば、安心だと思います」(竹山税理士)
●ポイント3:悪徳遺品整理業者が跋扈 業者によって数十万円の差が
ここ数年で増えている、遺品整理業者。料金のトラブルや必要なものまで処分されたなどのトラブルも多い。家財整理をおこなう「NEO―STANDARD」の後藤光氏は、業界についてこう話す。
「遺品整理はリピーターが少ないので、評判が立たない。そうなると、どうしても悪い業者がはびこってしまうんです。
いい業者の選び方は、(1)料金が明瞭で、明細がきちんとしているか(2)接客態度と服装がきちんとしていて、見積もりは丁寧か(3)同意書を準備しているかの3つです」
依頼する業者によっては、数十万円の差額が出るという。
「遺品整理は処分費用がいちばんかかる。しかし、遺品のなかには、美術品のお宝があったり、食器類などはまとめれば売れるものもある。その目利きができれば、処分費用から、商品の買い取り費用、引き取り費用を差し引ける。
ある業者で80万円だった見積もりが、弊社では引き取り分と買い取り分を差し引いて、15万円になった例もあります。引っ越しと同じで、『相見積もり』を取って判断するべきです」(後藤氏)
(週刊FLASH 2019年5月7・14・21日合併号)