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深海魚がミミズがゾウが……大地震の予兆を探れ(動物編)
ライフFLASH編集部
記事投稿日:2016.04.15 17:33 最終更新日:2016.04.15 17:33
大地震の前には、さまざまな予兆があるといわれている。多くの記録や観測、伝説から、そうした現象を20個集めてみた! まずは動物編14個。
【予兆1】イルカが大量に打ち上げられる
2011年3月5日、茨城県鹿嶋市の海岸に50頭を超えるイルカ(カズハゴンドウ)が打ち上げられた。東日本大震災の約1週間前のことだ。また2011年2月、日本人学生らが亡くなったニュージーランド大地震の前日にも、同国の浜辺に100頭以上のクジラが打ち上げられていた。いずれも、岩盤から出る電磁波の影響を受けやすいためだという。
【予兆2】ネズミが大騒ぎする
大気イオン地震予測研究会(以下、e−PISCO)に寄せられた情報では、阪神・淡路大震災の数日前から急にネズミが活発化した。1944年の三河地震、1946年の南海地震も同様のケースが。
【予兆3】ゾウが鎖をちぎって逃げる
2004年12月のスマトラ沖大地震。タイ南部にも津波がきたが、海岸付近にいた観光用のゾウが客を乗せたまま丘まで走り、観光客を救った。鎖に繋がれていたゾウも、引きちぎって一緒に逃げたという。また東日本大震災当日の朝、茨城県の動物園で、2頭のアジアゾウが盛んに低い唸り声をあげていた報告がある。
【予兆4】カラスが群れでギャーギャー騒ぐ
東日本大震災当日の未明、宮城県石巻市では、約50羽ものカラスが暗闇の空をギャーギャー鳴きながら飛び回っていたと報じられている。同日昼にはトンビが群れをなす珍しい現象も。一方、同県南三陸町では、震災の数日前からカラスが姿を消していたと報道された。
【予兆5】頭痛や耳鳴りがする!
「動物同様、人間にも異変を察知する能力を持っていることは十分考えられる」と専門家は語る。e−PISCOにも、阪神大震災のときに「1週間前からひどい頭痛が続き、地震の2日後に治った」(神戸市より)、「地震の2日前から耳鳴り、頭の深い部分で唸るような音がしていた」(西宮市より)などの声が寄せられている。
【予兆6】リュウグウノツカイが打ち上がる
深海に棲息し、打ち上げられると「地震の前ぶれか」と騒ぎになるリュウグウノツカイ。以前は新聞記事になるのが年に1、2度ほどの珍事だったが、2009年末から2010年春にかけて、東北から北陸の日本海側で合計数十匹もが大量出現し、話題になった。2011年にはリュウグウノツカイの出現情報はぱたりとなくなったが、東日本大震災が起きた。
【予兆7】ドジョウが狂ったように上下運動を繰り返す
兵庫県伊丹市からは、水槽のシマドジョウが阪神大震災の少し前から気が狂ったように上下運動を繰り返したという市民の報告がある。その後の大きな余震の前にも、同じ行動が見られた。
【予兆8】カエルが大移動する
2008年5月12日、中国・四川省で起きた大地震の3日前、数十万匹のヒキガエルが一斉に移動するという異常行動が見られていた。そのため、別の大移動の際には、省の地震局や気象台が緊急会議を開き、人民はパニックに。阪神大震災の前にも冬眠しているはずのアマガエルが起きだしてしきりに鳴くという現象が報告されている。
【予兆9】イカが豊漁になる
「イカ豊漁に沸く」という見出しが載ったのは2010年11月11日付の「釧路新聞」。羅臼漁協のマイカの水揚げが前年比5倍になったという。また、秋サケの定置網に大量のマイカがかかる珍現象もあった。阪神大震災の前にも淡路・瀬戸内方面のアオリイカ水揚げが過去最高を記録したほか、1946年の南海地震の前にもイカが豊漁になったと伝えられている。
【予兆10】夏なのにセミがいない
1995年の阪神大震災の前年、1923年の関東大震災、富士山が噴火した1707年の宝永地震は、セミが非常に少なかったという記録がある。また地震の直前に鳴きやんだケースも。
【予兆11】リスが殺し合いをする
e−PISCOに寄せられた報告では、阪神大震災の3日前、「神戸市西区にてペアのリスの1匹が血まみれになって死んでいた。顔もなくなっているような状態」で、もう1匹もやがて死んでしまった。
【予兆12】イヌがしゃっくりをして暴れる
同じく神戸市東灘区では、市民から「阪神大震災の当日の朝、飼っているイヌが突然しゃっくりをして走り回り始めた。どうしたのかと思い見ていたら、ドーンと強い揺れが起きた」という報告があった。
【予兆13】スズメやカラスが姿を見せない
兵庫県西宮市ではこんな証言も。
「毎朝、野生の鳥たちに餌を与えている。阪神大震災当日はいつも5時過ぎに来るカラスが来ず、そのあと来るスズメも見られなかった。不思議に思っていると大きな揺れが。次の日も鳥は来なかったが、2日後には戻ってきた」
【予兆14】ミミズが震源地とは逆方向に一斉に逃げ出す
1999年に台湾中部で起きたM7.6の嘉義(かぎ)地震の前には、無数のミミズが地中から這い出し、震源とは反対の方向に向かって移動しているのが目撃された。このような地中の生物は温度や電磁波の微妙な変化に敏感といわれ、その異常行動は多く目撃されている。新潟中越地震の際は、「土の中からモグラが出てきて鳴き声をあげていた」という報告が寄せられた。
気象編に続きます。
(週刊FLASH 2012年3月13日号)