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外食チェーンでの野菜摂取作戦、第1位はすき家の「牛丼ライト」
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2019.10.07 16:00 最終更新日:2019.10.07 16:00
「野菜は1日350g以上食べましょう」という厚生労働省の標語ぐらいは知っているが、サラリーマンには、毎回の食事をのんびり準備をする時間はない−−。つねに野菜が不足しがちな我々だが、野菜を積極的に摂取すると多くのメリットがある。
「高血圧や動脈硬化など生活習慣病の予防に、野菜は効果的なんです。野菜にはビタミン、ミネラルや食物繊維など、タンパク質や炭水化物以外の摂取しきれない栄養分が豊富に含まれています。
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体の機能を正常に働かせるため、健康的な生活を送るために、野菜は不可欠です」
こう話すのは、管理栄養士の浅野まみこ氏(44)だ。
たしかに年々、体の不調が気になってくる……。野菜摂取で補えるなら手ごろかもしれない。また、加齢のせいだとばかり思っていた「だるさ」の正体も、野菜不足だという。
「食後に眠くなったり、疲労感を感じたことはありませんか。じつは、食事内容と血糖値が大きく関わっているんです。血糖値は急に上昇すると、その後、急に下がります。そして、この落差が激しいほど、だるさや眠気、イライラを感じるのです。
血糖値を上げやすい食事の代表格こそが、炭水化物。40代以降の方のなかには、この『だるさ』に慣れすぎてしまって、疲労感に無自覚な方も多いですが、仕事をするにはとても非効率的です。血糖値の乱高下を防ぐためにも、血糖値の上昇を抑える効果を持つ野菜がおすすめです」(浅野氏、以下同)
ちなみに「メタボ」にも、血糖値が関わっている。
「血糖値が急上昇すると、インスリンが大量に出て血糖値を下げようとしますが、インスリンには、脂肪の溜め込みを効率的に進めようとする働きがあるんですよ」
それでは、食べるときには、どのようなポイントに注意したらよいのか。浅野氏が挙げるひとつめのキーワードは、「カラフル」だ。
「外食で野菜メニューを選ぶときは、『悩んだらカラフル』です。色の濃い緑黄色野菜を選びましょう。ビタミンA、C、Eの3つが緑黄色野菜には多く含まれており、さまざまな効果を持っています。
そのひとつが、強い抗酸化作用。酸化は、体の中の活性酸素が細胞に傷をつけてしまう作用ですが、修復が追いつかないと、いずれ高血圧や動脈硬化に繋がります。野菜で酸化を解消しましょう」
さらに、糖化ダメージの修復効果も。
「糖化は、糖質によって血管が焦げるイメージ。ビタミンACEは抗糖化の作用もあります。さらに、Cはコラーゲンを作ったり、ストレスをなくしたり、Aは風邪予防の効果も。Eの強い抗酸化作用も見逃せません」
ビタミンには、それぞれ効果的な摂り方がある。1つめのキーワードは「油と一緒に」だ。
「A、Eは脂溶性なので、マヨネーズやオイルドレッシングなど、油を含むものと一緒に摂取すると、吸収しやすいですよ。野菜単品をノンオイルで食べる、“ウサギみたいな食べ方” はおすすめできません。
緑黄色野菜の栄養価は、単色の野菜とは比べものにならないほど高いです。もしサラダバーがあったら、キャベツやレタスの葉物は無視。まず、ミニトマトなどを取ってください」
2つめのキーワードは、「ベジファースト」だ。
「食事の最初に、野菜を食べていただきたいんです。野菜の食物繊維をまず胃の中に入れれば、血糖値の急上昇を抑えることができ、脂肪の溜め込みも防げます。緑黄色野菜でなくてもかまいません。こってり系ラーメンの『ヤサイマシマシ』は、ベジファーストの観点から見ればアリです」
ちなみに写写丸は、居酒屋でポテトサラダを注文して野菜を食べた気分になっていたのですが、これもOK?
「ポテサラ、マカロニサラダ、春雨サラダは、『残念サラダシリーズ』と私は呼んでいます。ポテトはイモ類、マカロニはパスタ、春雨はでんぷん……というわけで、じつは高カロリー。
食べてもいいですが、野菜気分になってはダメ。添えもののパセリは、栄養価が高いので必ず食べてくださいね」
野菜健康食、これなら挑戦できそうだ! 次のページでは、浅野氏に厳選してもらった人気の外食チェーン店の「野菜が摂れる単品メニュー」をまとめて紹介する。