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歯槽膿漏や口臭の予防も…外食で「野菜摂取」3つの裏ワザ
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.02.17 16:00 最終更新日:2020.02.17 16:00
「『混ぜる』『お湯を注ぐ』『レンチンする』といった簡単な工程だけで、ふだんの食事に野菜をチョイ足しできるんです」
そう語るのは、管理栄養士の浅野まみこ氏(44)だ。野菜を食べるメリットとは。
「野菜は、ビタミンやミネラル、食物繊維など、肉魚やご飯類だけでは摂取しきれない栄養素を豊富に含みます。代謝を整え、余計な脂質や糖質の吸収を抑え、腸内環境を整える働きがあります。
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野菜を意識して食べることは、体調を整えるだけでなく、高血圧や動脈硬化など生活習慣病の予防に効果的です。摂取のキーワードは、『ベジファースト』と『悩んだらカラフル』。
食事の最初に野菜を食べる『ベジファースト』で、血糖値の急上昇を抑制。そして悩んだときは、栄養価が高い緑黄色野菜(=『カラフル』な野菜)を率先して食べることがおすすめです」(浅野氏、以下同)
コンビニ食材にも、野菜摂取の強い味方になるアイテムが有る。それが、「カット野菜」「冷凍野菜」「無塩のトマトジュース」の3つだ。
「サラダを追加しようとするとけっこう高くつくことがあります。でも、カット野菜や冷凍野菜は100円台から購入できて、安価にボリュームが増やせます。
トマトジュースも、ほかの商品と相性がいい。栄養が凝縮されているので、生トマトより、効率よくリコピンなどが摂取できるんです」
「野菜増し」で、薄味になってしまう心配はないのだろうか。
「コンビニ商品は、味がしっかりついているので、野菜を足しても味は薄くなりません。外食が多いと味の濃いものに慣れてしまってしまいますが、たとえばカップ焼きそばは、『千切りキャベツを入れてもいける』と感じるはず」
薄味には、さらにメリットが。
「味が濃いと、嚥下の反応で、すぐに飲みこんで早食いになりがち。でも、味を感じようとすると、人は噛む動作が自然に増えます。噛む動作は、唾液の分泌を促すので、口中が清潔に保たれ、歯槽膿漏や口臭などの予防にも繋がります」
野菜を摂れば、10年後の健康な自分に繋がる。
「短期的には、『ベジファースト』をすることで、血糖値の乱高下が抑えられ、食後の眠気防止など仕事が効率よく進められるというメリットがあります。これを続けると、中期的には栄養バランスが整い、糖や脂質の摂取が抑えられることで、体重や血糖値の改善にも。
そして長期的に見ると、この食生活が血管の炎症を抑え、脳梗塞や心筋梗塞など、生活習慣病の先にある病気を予防してくれるのです」
今日から野菜摂取を意識しない理由はない。以下では、外食でベジ増しをする裏ワザを紹介する。
【外食で「野菜摂取」裏ワザ3】
(1)とんかつは「キャベツファースト」ひと山食べ終えてから肉を食すべし
「先にキャベツを食べることで、油の吸収を抑え、排泄を促す効果が期待できます。おすすめは、まずキャベツを完食。おかわりのタイミングから、とんかつと一緒に食べてください」(浅野氏、以下同)
(2)うどんやそばの「添えねぎ」は、節度を持って山盛りすべし
「空腹時に素うどんを食べるのが、いちばん血糖値を上げてしまう食べ方。薬味にネギをトッピングするだけでも、血糖値の上昇は緩やかにできるので、見落とさずに食べてくださいね」
(3)サラダバーでは、レタスをスルーし「ミニトマト」に直行すべし
「ミニトマト・ブロッコリー・人参など、緑黄色野菜には強い抗酸化作用・抗糖化作用があり、淡色野菜とは比べものにならない栄養があります。サラダバーでは、レタスやキャベツは無視してください」
あさのまみこ
管理栄養士。コンビニ外食研究家。外食やコンビニを使った実践型栄養アドバイスが得意分野。「夕刊フジ」にて、「外食・コンビニ健康法」を毎週水曜連載中
(週刊FLASH 2020年2月18日号)