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漏れ率調査で判明「マスク」はダダ漏れ商品がたくさん!

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.02.23 06:00 最終更新日:2020.03.09 12:54

漏れ率調査で判明「マスク」はダダ漏れ商品がたくさん!

 

「24時間生産などの態勢強化で、(マスクは)週1億枚以上供給できる見通しだ」

 

 2月12日の記者会見でそう語った菅義偉官房長官は、品薄状態の解消は「2月17日の週以降になる」と明かした。品薄が続いたマスクも、ようやく手に入りやすくなる。

 

 

 これまでマスクを選ぶ際には、ウイルスのブロック率や、つけ心地などが重視されてきた。しかし、じつはそれだけでは不十分なのだという。そこで今回、いままでになかった新しい指標をご紹介しよう。

 

実際の測定の様子

 

 2月初旬、きわめて希少状態にあったマスクを求めて都内の販売店を探し回った本誌記者は、11種類のマスクを入手。そして、マスクの「フィッティング測定サービス」をおこなう企業を訪れた。

 

 同サービスでは、マスクの内側にある粉塵の量を調べることで、「漏れ率」という、“マスクの隙間から空気が漏れている度合い” を測定できる。数値が低いほど、密着度が高いことをあらわすものだ。

 

 もっとも密着度が高いのは「カップ密閉型」。次いで、「プリーツ型」のうち、耳のひもの素材がやわらかいものの密着度が高いことが判明。

 

 一方で、近年増加している「立体型」や、美容や小顔効果を売りにしているタイプは、空気が漏れやすいことがわかった。

 

「『漏れ率』を下げるには、自分の顔に合ったサイズのマスクを選び、正しいつけ方をしてください」(測定担当者)

 

 ふだん何気なくつけているマスク。よくやりがちな着用の「NGポイント」を、以下でご紹介しよう。

 

【このつけ方は効果なし!「マスク着用のNGポイント」】
●NGポイント1:サイズが大きすぎる
●NGポイント2:引き伸ばしていない
●NGポイント3:表面をさわる
●NGポイント4:“アゴマスク”

 

「自分の顔のサイズに合っていないマスクはダメ。サイズが合ったら、プリーツ部分を顎まで覆うように広げる必要があります。カバー面積を広げ、密着率を上げるためです。

 

 それから、使用したマスクの表面を手でさわるのはNG。表面についた菌や汚れにふれてしまうためです。同様に、食事中の“アゴマスク”も、表面に手や顎がふれるのでダメです」(同前)

 

 

 では、いったいどうしたらいいのだろうか。測定担当者に聞いた、「マスクの正しい着用法」をまとめたのが、上の図と以下の手順だ。

 

(1)本体を2つ折りにする
(2)耳にひもをかけ、プリーツを上下に伸ばし、顎の下まで覆う
(3)鼻部分のパーツを、山と谷を作るイメージで、顔に押し当てながら、自分の鼻の形に合うように調整
(4)空気が漏れやすい、鼻頭と顎部分のふちに指を置いて数回呼吸。指に息がかからなければOK。かかったら再調整か、マスクを変える

 

 着用指導を受けたあと、商品について再度測定をおこなうと、半数以上の数値が改善。ただし、立体型と美容や小顔効果が売りのタイプは、改善しなかった。

 

 ところで、マスクの着用には、医学的な効果があるのだろうか。自治医大さいたま医療センター・感染制御室の市橋光室長は、こう語る。

 

「マスクは、咳やくしゃみをしている人が、飛沫を拡散させて人に感染させないようにするために着用するのが原則。

 

 健康な人については、CDC(アメリカ疾病管理予防センター)が、『新型インフルエンザが流行していても、2メートル以内に咳やくしゃみをしている人がいなければ、マスクをつける絶対的な必要性はない』と提言しています。

 

 それから大事なのは、マスクをつけているだけで安心しないこと。『手洗いなどの日常的な対策を加えると、新型インフルエンザの感染率が下がる』という研究結果があります」

 

 市販マスクが買えないからといって、医療用を買い求めるのは拙速だ。神戸大学大学院医学研究科の岩田健太郎教授は、こう語る。

 

「医療用マスクは、とにかく息苦しい。医者でも1時間つけ続けるのはつらいのに、一般の方には無理ですよ」

 

 新型肺炎の脅威に加え、これからは花粉症の本格シーズン。春を “もれなく” 楽しめるよう、マスクとは正しくつき合っていこう。

 

 次のページでは、フィッティング測定サービスに持ち込んだ11種類のマスクの特徴と、「漏れ率」をランキング形式で紹介する。

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