外出後に気になるのは、日中に暑さから流れる汗。止めたい思いとは裏腹に、流れ続ける汗には理由がある。
「乾いたタオルで汗をすべて拭き取るのは、よくありません。なぜなら、汗をかく目的は、蒸発による気化熱で体温を下げることにあるからです。皮膚が乾くと、蒸発するだけの水分がなくなり、気化熱の効果が得られません。
ですから、固く絞った濡れタオルが一番効果的。ジッパーつきの密封できるビニール袋などに、濡れタオルを入れて持ち運べばいい。タオルは外出先のトイレで洗えば、つねに清潔な状態を保つことができます」
汗をかいたら、すぐに拭き取るのが、においを防ぐ鉄則。固く絞った濡れタオルなら、塩分などの皮脂汚れも取り除くことができる。
ここまで1日の行動に沿って紹介してきたが、食事でも意識できることがある。糖質制限などで、肉中心の食生活を送っている人は要注意だ。
「肉食は、血中のアンモニア濃度が上昇し、体内が酸性になります。汗と一緒に、強烈なにおいが排出されてしまうんです。
そういった場合、アルカリ性食品をあわせて取ることで体臭予防に繋がります。昆布やもずくなどの海藻類、ほうれん草、小松菜などの緑黄色野菜、野菜ジュースを飲むだけでも効果的です」
本来、汗は体臭を放つ直接の原因ではない。含まれるミネラルなどの濃度が問題だ。
「サラリとした、いい汗をかけば、皮膚が弱酸性になり、皮膚の常在菌の繁殖を抑えてくれる。汗そのものが、においの発生の予防になるんです」
汗腺トレーニングで、“冷や汗をかかない” 1年をスタートせよ。
写真・アフロ
(週刊FLASH 2020年4月21日号)