ねこのウンチをトイレに流したら詰まって水が大逆流の惨劇

「ちょうど、いつものようにねこのウンチをトイレに流したあとのことでした。普通、流したあとに便器にたまるはずの水が、たまらないなあ……と思っていたら、トイレが“爆発”。

　どんどん水があふれ続けるので、タンクに重いものを入れ、便器にティッシュペーパーをギュウギュウに詰めて、やっと水を止められました。

　私自身、そのとき思いっきり下水を浴びて、バスタオルを何枚もダメにしました……。今でも、本当につらい思い出です」

　こう話すのは、大阪在住で介護福祉士を務める「あの佐々岡」さん。路頭に迷っているねこを見ると放っておけず、現在では８匹のねこたちと暮らしている。

　約３年間、８匹分のねこウンチをトイレに流し続けてきた結果、トイレの水が「ボン！」という音とともに便器から噴き出したのだ。

　それまでは、何の問題もなくトイレを使用できていた。仕方なく業者さんを呼んだところ、「ねこのウンチは水に溶けない。流すと詰まるから絶対に流しちゃ駄目だよ」という、思いもよらないアドバイスをもらったのだ。

「実家でも、以前暮らした部屋でも詰まったことは一度もなかったので、まさかこんなことになるとは思いませんでした。業者のおじさんによれば『最近、節水トイレが増えているし、そういう家でねこを飼っている人は、トイレが詰まることが多いよ』とのことでした」

　集合住宅、一戸建てにかかわらず、基本的に「ねこのウンチはトイレに流さないほうがいい」というのが、プロの見解だ。もちろん、流すウンチ＆砂の量や使用頻度、使っている年数などによって、詰まるリスクは変わってくる。

　では、実際に詰まってしまったら？　水のトラブルを解決してくれる「クラシアン」に聞いてみた。

「詰まり具合によっては、便器を取り外して除去作業をする場合もあります。排水管の途中で詰まっている場合は、高圧洗浄機を使用するなど、大掛かりな作業になることも」

　あの佐々岡さん宅でも、トイレを撤去し、床をはがし、排水管に詰まっているウンチを押し出し……という、大規模な工事を行う羽目になった。

　その後はいったいどうしてるのか。

「爆発事件のあとで大家さんに相談したところ、月額1000円でゴミとして出せることになりました。同じ建物に美容室が入っているため、そこのゴミを引き取る業者さんに、いっしょに持って行ってもらえるよう、話をつけてくれたみたいです。ウンチは燃えるゴミ、鉱物系のねこ砂は燃えないゴミですが、分別料としておカネを払っているようなので、まとめてゴミとして出せています」

　ここまでうまくいくケースははっきりいって珍しい。トイレにも流せず、ゴミにも出せないかわいそうなねこのウンチ。私たちは、ねこトイレを抱えてどこへ向かえばいいの⁉

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