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デビュー10周年の紗倉まな 本人考案の「理想のSEX」を妄想小説で再現
夜バナFLASH編集部
記事投稿日:2021.11.26 20:00 最終更新日:2021.11.26 20:00
「キスってレモンとかの味にたとえられるけど、焼き肉の味とは斬新だね」
最高にムードが高まっているときに限って話をそらす。恥ずかしがり屋なところは学生時代から変わっていない。その口を塞ぐように、さらに濃厚な口づけをする。ホテルの一室はテレビから流れるお笑い芸人たちの楽しげなガヤの声と、それに不釣り合いないやらしいキスの音で満たされていた。
「ご都合よければ来週の金曜に肉でも食いに行きませんか?」
俺と紗倉まなは同じ高等専門学校に通った同級生である。再会のきっかけは、俺が食事に誘ったことだった。ただ、紗倉に直接連絡をするのは卒業して以来、約10年ぶりだった。いまや彼女は有名AV女優で、一方俺はしがないサラリーマンだ。紗倉は同窓生のLINEグループにも入っていたし、年賀状は実家に毎年送ってはいたものの、やはりスマホをタッチする手は緊張で少し震えた。
「突然どうしたの(笑)。来週の金曜なら空いてるけど」
ほどなくLINEが返ってきた。スルーされるのも覚悟していただけに、思わず拳を握りしめる。
「うまい焼き肉屋の予約が取れたんだけど、みんなスケジュール合わなくてさ。よかったらどうかなと思って」
「いいね〜。その日は休みだから何時でもOKだよ」
想像以上にフランクだ。男子比率が高い学校に通っていたため、俺に抵抗があまりないのかもしれない。
「じゃあ、来週金曜17時に恵比寿駅でよろしく!」
店のURLと待合わせ場所をLINEして、俺はスマホを置いた。