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【QUIZで鍛えるビジネス算数脳】デジカメの撮影枚数
連載FLASH編集部
記事投稿日:2017.07.16 11:00 最終更新日:2017.07.16 11:00
問題
ある電機メーカーの技術研究所に勤務しているX氏は、じつは某国から送りこまれた産業スパイである。X氏はある日、研究所内のロッカーから180枚もの貴重な図面を見つけ出すことに成功した。周囲に気づかれぬうちに盗撮しようと小型デジタルカメラを取り出したが、すでにデジカメのメモリーカードには、別の写真データが入っていることを思い出した。
現在、X氏のカメラには標準モードで360枚、ファインモードで120枚まで撮影できるメモリーが残っている。すでに撮影済みの写真を消すことなく、新たに180枚の写真をこのカメラに収めようとするとき、そのうち何枚までをファインモードで撮ることができるだろうか?
ただし、計算したメモなどを残すわけには行かないので、方程式では解かないで欲しい。
(↓答えはずっと下にあります)
解答 90枚
180枚のすべてを標準モードで撮ると、メモリーはなお残量の1/2が余ります。標準モードのものをファインモードに置き換えると、1枚あたり1/120-1/360=1/180ずつメモリーの消費が増えていくので、余っている1/2の容量を使えば、1/2÷1/180=90枚までファインモードを増やすことができる計算です。
ツルカメ算ならぬデジカメ算といった趣きですが、式を立てると、簡単に答えが導き出せます。標準モードをx枚、ファインモードをy枚とし、メモリーの残量を1として考えると、
x/360+y/120=1……(1)
x+y=180……(2)
(1)(2)から、x=90、y=90
方程式の利点は、それほど頭を悩ませることなく答えが出せる点にあります。しかし、計算用紙のような証拠が残ってしまうわけですから、算数的な計算で解くほうがリスクを減らすことになるわけです。