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【村田諒太インタビュー】Vol.5「ミドル級と海外」
I'm Ready!FLASH編集部
記事投稿日:2017.04.25 11:40 最終更新日:2017.05.22 16:39
■海外のやり方を日本流にカスタマイズする
──海外の文化を日本流にカスタマイズする。日本は明治以降そうやって発展しました。
そうですよね。日本ってアメリカの影響を強く受けているにも関わらず、まったくアメリカらしくもないし、韓国や中国から文化が伝わってきたのに、ひとつも中国らしくないし、韓国らしくもない。日本は日本じゃないですか。じゃあ中国や韓国から伝わってきた文化がまったく消えているかといえばそうじゃなくて、日本なりにカスタマイズしている。そういうことだと思うんです。
だから話は戻りますけど、海外に行ったら、こんなスパーリング・パートナーがいるとか、いたらいいなと考えること自体が、ある種の海外コンプレックスだと思います。僕はできるだけそういう考えを削除するようにしていますね。もちとんパートナーがいれば、物質的な問題としてはいいと思いますけど。
──そのような考えはアマチュアで国際大会に出場しながら身に着けたものですか。
結局、勝てるようになってから、そう思えるようになりました。勝てる前からそうだったかというとそうじゃなくて、世界選手権のファイナルまで行ったという事実が、その考え方を肯定してくれた。勝てなかったら「やっぱり外国人はすごいな」となってしまったかもしれません。