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女子アナ宮崎宣子の「ドツボ脱出」狭き門を突破するには

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2020.08.08 16:00 最終更新日:2020.08.08 16:00

女子アナ宮崎宣子の「ドツボ脱出」狭き門を突破するには

 

【宮崎さん、助けて!】

 

 僕は宇宙飛行士になりたいと思っています。そのために小さい頃から勉強し、努力してきました。ですが、かなり狭き門です。宮崎さんは、アナウンサーという狭き門をどのように突破してきたのですか?

 

【お答えしましょう】

 

 

 宇宙飛行士!! 素晴らしい!!
 最近は、なりたい夢ランキングはユーチューバーか公務員と聞いていたので、何だか夢のある話でワクワクします。

 

 あ、、、夢を現実にする話ですよね。

 

 私もアナウンサーは夢だと思っていましたが、いつからか、なるべき職業と考え方が変わっていました。

 

 高校を卒業するとき、担任の先生に「アナウンサーになりたいから、早稲田大学の推薦が必要だ」と懇願し、「そのための努力なら何でもします」と約束しました。

 

 推薦に一番重要な試験で1番を取ると宣言し、その試験だけ1番を取りました。後にも先にも、1番になったのはこのときだけです。

 

 私が夢を叶えるために心得ているのは、「一得一失」ということです。何かを得るためには、何かを失うという意味です。

 

 高校生のとき、勉強と推薦を優先するため、私は恋愛を捨てました。多感な時期ですから、恋の1つや2つあるもんだと思いますが、「内申点に響くので恋愛はやめたほうがいい」という担任の先生の言葉を守り、どんなに告白されようと、かっこいい人がいようと、わき目もふらず恋愛をあきらめました。

 

 高校時代の恋愛は、大学になったら終わってしまうかもしれないし、恋愛は大学でもできるけれど、アナウンサーの夢は一生だから、今やるべきことは恋愛ではなく、勉強し、学校の試験の成績をあげることだと考えたからです。

 

 かなり淡白でしたが、高校3年生で、すでにアナウンサーになったときのことを考えて行動しようと心がけていました。

 

 では、大学に入って何を得て、何を捨てたか。

 

 東京に出てきたら、驚くほど美男美女があふれていて、アナウンサーなんて絶対になれないと思ってしまいました。ならば、当初の母の希望である学校の先生の資格を目指し、この東京ライフを楽しもうと思ったのも事実です。

 

 それでも、一応アナウンス研究会に入り、実際にアナウンサーに出会ったり、アナウンサーになろうとしている先輩の姿を見ていると、やっぱり私はアナウンサーになりたいんだと、すっかり忘れていたものを思い出しました。

 

 ですが、当時の自分には、アナウンサーになる能力がありません。何より東京の人に何から何まで負けている自分がいました。

 

 そこで、「できることからやってみよう作戦」に入ります。大学生になって東京にいるんですから、ここから必要なことは……と逆算し、不要だと捨てたもの、、、それは、勉強と出席でした。

 

 このことが、実はアナウンサーの内定を取った後に大後悔する羽目になりますが、とにかく大学の勉強より社会勉強だと思い、流行っていたクラブへ友人たちと通い、いろんな人と話して、人見知りの克服と、コミュニケーション能力の向上に専念しました。

 

 人が集まるところにはできるだけ顔を出し、いろんな人と話す。高校時代はクラスでもほとんど会話しなかった私が、自分から声をかけ、話に入っていく。そして話題を広げるため、いろんな知識や経験を増やそうとしました。

 

 大学へはほとんど行っていません。。。笑。

 

 バイトは、ミスコンがらみや読者モデル的なことなど、人前に出るものを探しました。読者モデルの仕事をしたことで、カメラマンと仲よくなり、撮られることに慣れたうえ、そのカメラマンが撮影してくれた写真を就職活動で使いました。

 

 大学3年で内定をいただけた後は、逆に、社会勉強は一切捨て、今度は卒業のために必死に学校に通うことになりますが・・・。

 

 何かを得るには、何かを捨てる。
 私は、まず何を捨てるか、から考えます。

 

 結婚も同じことが言えます。家庭に入るなら仕事をやめる。子供ができたら友達とのランチ会はやめる。育児のためなら、友人との外食、自由な旅行、毎日の長電話、趣味の時間など無意識に捨てていくしかないのです。

 

 どっちも取ろうとすると、結局はどっちも得られないと考えます。 もちろん両立する人も多いでしょうが、間違いないことは、夢はあるけど、友達とも遊びたいし、恋愛もしたいし、勉強は嫌いだし、努力もそんなにしたくない・・・それは無理です。

 

 楽しいことすべてをあきらめずに夢が叶うほど、現実は甘くありません。

 

 努力に勝る天才なし。
 どんな人も、結果を出している人は努力していると思います。時には、楽しいことも、自分を甘やかすことも必要かもしれません。ですが、難関校を突破するために塾に通っている子供は、他の子供たちより遊ぶことを減らして、我慢して、努力しているのです。

 

 宇宙飛行士の夢は、立派です!
 ですが、夢は叶ってからがまた大変なのです。宇宙飛行士になっても、ロケットに乗って実際に宇宙へ行くには、かなりの努力が必要となります。

 
 夢を見つけたことは本当に素晴らしいと思いますし、好きなことだからどんな努力もできます。

 

 でも、仕事って、どんなやりたかった夢の仕事だとしても、大変なんです! だから、本当に好きなこと、努力を惜しまずできることを仕事にできたら最高だと思っています。

 

 逆に、好きでもない仕事だったら、続かないに決まっています。好きだから頑張れるし、好きだから努力できるんです。その好きなことを仕事をするために、何を捨て、どんな努力ができるか、そのために今の自分がすべきことは何かを明確にすることが、夢を叶える第一歩かもしれません。

 

 奇跡的に狭き門を突破した私ですが、アナウンサーになった後、本当に大変でした。

 

 夢と現実は全然違いました。
 アナウンサーになるより何倍も何倍も努力と勉強が必要になりました。それでもできないことばかりで、自分の不甲斐なさを実感しながら、泣きながら会社に向かったこともあります。

 

 でも、アナウンサーの仕事が大好きだから続けられたと思います。

 

 夢を叶えたら、また新しい夢が出てくることもあります。そして、またそこに向かって進んでいくのです。

 

 質問者さんの年齢はわかりませんが、いつか質問者さんが宇宙飛行士になったころには、私たちも行けるようになっているんですかね? それもまた夢がありますね! 私も、今から体を鍛えておこうかな~(行く気まんまんです!笑)。

 

宮崎宣子(みやざきのぶこ)
 宮崎県宮崎市出身。早稲田大学卒業後、日本テレビアナウンサー。現在はフリーアナとして活動しつつ、実業家としてオーガニックハーブ販売中

 

※宮崎アナへの人生相談はインスタグラム@miyazaki_nobukoで募集しています

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