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女子アナ宮崎宣子の「ドツボ脱出」先輩とお近づきになるには
芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2020.09.13 11:00 最終更新日:2020.09.13 11:00
【宮崎さん、助けて!】
宮崎さん、41歳のお誕生日おめでとうございます。僕の先輩も宮崎さんと同じくらいの歳ですが、仲よくなりたいんですけど、仕事モード全開で、人を寄せつけないオーラを発している気がするんです。そんな先輩と仲よくなるにはどうしたらいいでしょうか?
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【お答えしましょう】
ありがとうございます。そうです。41歳になりました。
自分がこんな歳になるとは思っていなかったので、正直びっくりしていますが、41歳も楽しく笑顔の多い1年になればいいなと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
先輩との仲ですか。実は私も苦手でした。。。
先輩と仲よくなる前に、自分が嫌われているだろうなという思いがあったからです。
私は、アナウンサーとしては失格だったと思います。入社したときも宮崎弁が抜けなかったので、デビューも同期の中で4カ月遅れのビリでしたし、仕事をもらえるようになっても「おバカアナ」としてでした。なので、アナウンサーの先輩も後輩も、私みたいなアナウンサーは嫌いだろうなと感じていました。
そんな私にもすごく仲よくなりたい先輩がいました。あるスポーツのイベントで一緒になったんですが、私は仕事ができなくて、足を引っ張るばかり。迷惑ばかりかけて申し訳ないなと思いながら、言われたことをこなすのが精一杯。こんなんでは、さらに嫌われてしまうだろうなと思っていました。
そんなとき、その先輩と、もっと年上の先輩とで社食に行くことになったんです。
そのとき出された定食は、豚肉が3枚焼かれたものでした。年配の先輩がご馳走してくれたんですが、「宮崎~、全部食えよ~」って言われたんです。
えーーーーーっと思いました。
豚肉が3枚に、ご飯に、お味噌汁に、小鉢もあって・・・当時少食だった私は、豚肉1枚を食べるのがやっとかなと思っていました。なのに、3枚。。。仕事の話をしながらも、私の頭の中はこれを全部食べ切らなきゃという思いだけがぐるぐると周り、そう思えば思うほど食べられない。
今ではこういうのはパワハラになるのかもしれませんが、当時は、先輩が「食え!」といったものは絶対だったんです。私は41kgしかなくガリガリだったので、先輩も心配して「食べろ!」と言ってくれたんだとは思いますので、優しさなのは理解していました。
1枚目を終えた段階で、もうお腹いっぱいで2枚目を必死に食べようとしていました。年配の先輩は、宮崎食えよ~っていう目で見ています。どうしよう。。。どうしよう。。。食べられない。。。
そのときでした。スタッフに声をかけられ、年配の先輩は振り返って話し始めたのです。その隙に、もうひとりの先輩が、フォークで私の豚肉をグサッと刺し、むしゃむしゃと食べ始めたのです。
言っておきますが、先輩は女性です!!
すでに3枚の豚肉を食べ、私の分まで食べてくれたのです!!!
それを見て、私も2枚目の豚肉を無心で食べ始めました。先輩が私の豚肉を何も言わず食べてくれる姿を見て、何が何でも、この先輩に迷惑をかけてはいけないと思いました。
年配の先輩が振り返ったとき、私のお皿には何も残ってなかったので、「宮崎、よく食べたな~。しっかり食べないと仕事できないからな」みたいなことを言われ、その場を逃れることができました。
しっかり食べ過ぎて、その後、私は胃薬を飲みましたが、先輩はその後、すぐに仕事に戻っていきました。「先輩、すみませんでした」と伝えると、「気にしないでいいから!」と笑顔を見せてくれました。このとき、本当に本当にかっこいい!!! ますます仲よくなりたいって思ったんです。
その後、スポーツイベントが終わり、年配の先輩と、仲よくなりたい先輩とのチームも終わることになりました。仲よくなれたかというと、全然距離は縮まっていませんでした。
年配の先輩が、「最後の打ち上げランチに行こう」と提案してくれ、ランチなら大丈夫そう! と思い、担々麺の有名なお店に行くことになりました。私が並んで席を取り、3人で円卓に座り、担々麺を食べ始めました。スポーツイベントの反省など、いろいろな話をいただきながら担々麺をすすりました。私は担々麺が大好きだったので、この量だし完食できそう、と余裕でした。
そのときでした。ふと年配の先輩を見ると、汗がおでこからしたたり落ち、担々麺に入っているではないですか!!
えーーーーー!!!
と思って、真下の自分の担々麺に目をそらしました。でも、気になってもう一度見ると、おしぼりで顔全体の汗を拭いてはいますが、汗の量が勝っていて、確実に担々麺にポタリ、ポタリと入っているのです。
私は、見てはいけないものを見てしまった・・・と思いました。
そして、隣の先輩を見ると、顔を小刻みに横に振り(見ちゃダメ)という合図を送ってくれました。私も「うんうん」と頭を縦に振るのが精一杯。その汗を見てから、食欲が一気になくなり、担々麺が全然喉を通らなくなってしまいました。
どうしよう。また食べられない。。。麺だし、さすがにこれは先輩に頼ることもできない・・・。それでも、必死に麺を流し込みますが、味がしないというか、担々麺に汗が入っていないか気になって、喉を通らないのです。
そこで、先輩をちらっと見ると、先輩は必死に麺を沈めていたのです!!!
わ!!
先輩も、さすがに食欲がなくなったんだと思いました。私もマネして、麺が浮かび上がってこないように箸で沈め、完食したかのように振る舞い、店員さんに早々と下げてもらいました。
シメに杏仁豆腐を食べながら、「宮崎もよく食うようになったな。よかったよ」と言われ、先輩と目を合わせました。年配の先輩が満足そうにしていたので、よかった、よかったと思い、「これでやっと終わったーーーーー!」と喜んだのを覚えています。
その仲よくなりたかった先輩とはどうなったかというと、実は、その後もそこまで仲よくなれたとはいえない状態でした。ですが、それから4年くらいして、私も少し仕事をさせてもらえるようになり、他の先輩方の御宅にお邪魔させていただくことも増え、その先輩のお家に遊びに行くことができました。
私は、どんなことがあっても、豚肉から救ってくれた恩を忘れることなく、会社をやめるまで先輩を慕い続けました。
なので、質問者さんも、今すぐに仲よくなれなくても、一緒にチームを組んで仕事をすれば、先輩へのサポートや仕事を通じて、不意に距離が近くなることはあると思います。そして、歳を重ねて、徐々に何かをきっかけに仲よくなれることも。
実は、寄せ付けないオーラを出していたとしても、無邪気にそのオーラをぶち破ってこられると、いつの間にか心を開いていたりするかもしれません。ランチくらいなら誘ってみてもいいと思います。
ちなみに、私はしばらく担々麺は食べられませんでした(笑)
●宮崎宣子(みやざきのぶこ)
宮崎県宮崎市出身。早稲田大学卒業後、日本テレビアナウンサー。現在はフリーアナとして活動しつつ、実業家としてオーガニックハーブ販売中
※宮崎アナへの人生相談はインスタグラム@miyazaki_nobukoで募集しています