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女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」サウナとアートの新しい融合体験『TikTokチームラボリコネクト』

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2021.04.02 17:00 最終更新日:2021.04.02 17:00

女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」サウナとアートの新しい融合体験『TikTokチームラボリコネクト』

サウナ室

 

 東京・六本木に、3月から半年間限定で、まったく新しい感覚の展覧会『TikTokチームラボリコネクト:アートとサウナ 六本木』が開催されています。

 

 来場者がサウナに入ってからアートを鑑賞するという斬新な企画で、世界から高い評価を受けているアート集団「チームラボ(teamLab)」が手がけました。

 

 

 説明によれば、「サウナによって “ととのう” ことで、来場者自身が最高級な状態になってアートを体験する。サウナエリア・冷水エリア・アート浴(アート空間で休憩)エリアがひとつながりの空間になっており、連続した体験を創ることによって、《ととのい、アートと一体化し、リコネクトする》、世界に類を見ない全く新しい展覧会」とのこと。

 

 これまでもチームラボの展覧会は見ています。お台場の「チームラボボーダレス」や豊洲の「チームラボプラネッツ」に行って、その世界観にすっかり魅了されました。

 

 アーティスト、プログラマー、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家などさまざまな分野のスペシャリストが集まって創られた芸術的なデジタルの世界。それなのに、本物の自然よりリアルな自然界にいるような、あるいは人肌のぬくもりを感じるような癒され感があるので、とても不思議です。

 

 この展覧会では「Supernature Phenomenon(超自然現象)」をテーマにした新しい作品群「空中浮揚」を含む、複数の作品が公開されていますが、今回も見惚れました。

 

 アートをサウナとセットにする。意外なことに、その原点は室町時代(14〜16世紀)中期に流行った「淋汗(りんかん)茶の湯」にあります。

 

 当時、すでに熱した石に水をかけるロウリュサウナ(蒸し風呂)があり、風呂場に絵や香炉、花入、掛軸などを飾り、風呂あがりに客に茶を振る舞うことを「淋汗茶の湯」と呼び、奈良の興福寺を中心に国内で広くおこなわれていたそうです。

 

 日本人が昔からサウナに入り、アートを見て、さらにお茶を飲む遊びを楽しんでいたというのは驚きです。

 

 また、数年前からサウナブームも起きています。日本サウナ・スパ協会公認サウナ大使のタナカカツキ著『マンガ サ道』(講談社)がブームの火付け役となり、テレビドラマ化もされました。

 

 私自身、ジムのサウナは利用していますが、「ととのう」という感覚はよくわからず、サウナの入り方も「サ道」からは外れていました。

 

 サウナヒーターの石に水をかけ、発生する蒸気で体感温度を上げることを「ロウリュ」と言ったり、サウナ室でタオルをふりまわして熱風とともにアロマの香りを届けてくれる「熱波師」なる人の存在も、「サ道」で教えてもらいました。

 

 念のため、サウナにおける「ととのう」の意味を私なりに解釈しておくと、サウナ・冷水・休憩を繰り返す温冷交代浴によって、体を血液が駆けめぐり、真にリラックスした状態になること。その一方、感覚が鋭くなり、頭がすっきりし、美しいものはよりいっそう美しく感じられ、ふだん気づかない体験を得られることでしょうか。

 

 さて、会場は、けやき坂を下り切った正面に見える白い仮設建屋です。「サウナ+冷水+休憩」を3セットまでにすると体に無理がなく、自律神経の状態を良好に保てるようですので、利用時間は100分が目安です。

 

 サウナ設備は、仮設とは思えない本格派で、ドライサウナとフィンランド式サウナの全7室。ストーブを含め、サウナ室はすべて日本のサウナ文化の先駆け的存在であるMETOS(メトス)社の監修で共同制作しました。

 

 ロウリュに使われる白樺、ジュニパーなどのアロマの香りが気持ちをほぐしてくれます。

 

 一方、冷水は16℃。レインシャワーで2分間、頭から水をかぶるのは、水風呂の約16℃より相当冷たく感じます。頑張れば早く「ととのう」ような気はしますが、無理は禁物と自分に言い聞かせました。

 

 この展覧会を、フィンランド大使館のフィンランドサウナ伝道師・沼田晃一さんが、フィンランド人の同僚2名と体験されたというので、感想を伺いました。

 

「一言でいうと『Wow!』です。 アートをより深く体感するために、サウナと組み合わせるアイデア。 ここまで追求することに圧倒されました!」

 

 530万人の人口の国の全土に300万個のサウナがあり、その場所は、大使館はもちろん国会議事堂からオフィス、スキー場のゴンドラまで。家の中で一番清潔で神聖な場所で、かつては出産や亡くなった後に湯かんするのもサウナだったというお国柄。ちなみに「サウナ」はフィン語です。

 

「日本と違って、フィンランドのサウナにはルールがありません。サウナ室に砂時計もありません。唯一のこだわりは、ロウリュで石に水をかけたときに出る『ジュッ』という音をとても大切に思っていることでしょう。サウナ後のアートの影響か、ずっと気持ちいい感じが続いていました」

 

 サウナで脳も心も体も開放し、アートに酔いしれる感覚は特別です。「淋汗茶の湯」を体感後、思わず六本木の町に繰り出してしまいそうですが、それはもう少し先にしておきましょう。

 

※TikTokチームラボリコネクトは8月31日まで

 

横井弘海(よこいひろみ)
 東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)

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