芸能・女子アナ芸能・女子アナ

日本の心を表現しつづけた元ミス日本、武道館に絵画を飾る/女子アナ日下千帆の「美女は友達」

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2021.11.04 16:00 最終更新日:2021.11.05 16:35

日本の心を表現しつづけた元ミス日本、武道館に絵画を飾る/女子アナ日下千帆の「美女は友達」

日下アナ(左)と中村さん

 

「古くから伝承される日本神話やおとぎ話は、日本の素晴らしさや和を尊ぶ心の大切さを伝えてくれています。近年、若い人たちに人気の『鬼滅の刃』は、まるで酒呑童子をモチーフにしているかのように通ずるものがあるんです」

 

 このように熱く語るのは、1986年ミス日本グランプリで画家の中村麻美さん。三重県の津市出身。津田塾大学では学芸学部に入り、社会学のゼミで「羽衣伝説」を研究したことが、その後の人生に大きな影響を与えました。

 

 

 18才まで優等生で生きてきた中村さんの人生を大きく変えたのは、開業医をしていたお父様を交通事故で亡くしたことでした。

 

「往診の途中、車で電柱に衝突したと病院から連絡がありました。母は不在で、私が電話を受けたのです。父の死を境に、突然、チャレンジする人生に変わりました。母と小さな妹弟を精神面で支える立場となり、心理学を学ぶうち、日本人の精神性を研究するようになったのです」

 

 1984年、大学を卒業して実家に戻った中村さんは、花嫁修業のつもりで着付けや日本画を習いはじめ、高校生に英語を教えるかたわら、絵を描き続けました。そのうち、絵本の出版にも興味を持つようになりました。

 

 あるとき、バレエの先生から、ミス日本を主催している和田研究所に行ってみたらとすすめられ、トレーニングのつもりで行ってみると、そこには美しくて積極的な女性たちが集まっていました。

 

 人前に出るのは苦手でしたが、絵本で伝えたい内容があるならミス日本を受けるべきとアドバイスを受け、エントリー。結果、卒論の付録で書いたバイリンガル絵本が予想以上の高評価となり、見事、1986年度のミス日本グランプリに輝きました。

 

 ミス日本時代、取材のため事務局を訪れたNHKのディレクターをアテンドしたところ、その方はミスコン嫌いで、「ミスコンなんて軽蔑している。応援する気なんてない」と中村さんに話したそうです。

 

 ところが、詩や和歌を愛する中村さんの話を聞くうちに態度が変わり、翌年、その方の推薦でNHK BSの番組『ラウンドアップ日本』のキャスターに抜擢されました。

 

「1年間、三重と東京を行き来していました。カメラの先に多くの視聴者がいると思うと、カメラが神様に見えて、小さくなっていました。同僚のキャスターたちと対等でいられる気力や体力がなかったので、1年でやめてしまいました」

 

 その後は、ミス日本の世話係や英語を教える仕事を続けましたが、ようやく画家としてプロになる道が開けてきたのは30代後半のことでした。

 

 1990年、『チルチルの青春』という絵本の挿絵を担当し、後に原画展を開いたところ、高い評価を受けました。しかし、ご自身はまったくプロになる自信がなかったそうです。

 

「自分の評価では、文章も絵も翻訳も85点でしたが、プロになるには400点必要だと考えていました。それでも日本の心を伝えたいと話しつづけていると、面白いと思われるようで、絵本や新聞小説の挿絵などさまざまな絵の仕事をいただくようになりました」

 

 2008年から表紙絵を担当している日本武道館発行の雑誌、月刊『武道』は165冊目を超え、現在も制作が続いています。2020年は、日本武道館に大きな武将の絵画「陣中将軍図」が飾られました。

 

 また、日独交流160周年となる今年11月には、日独バイリンガル絵本『希望のかがり火』が出版されたばかりです。

 

「日本を代表する偉人や歴史上の人物の有名な逸話46話をまとめました。これからも作品を通して、誰もが共感できる “善なる心” を呼び覚ます仕事をしていきたいと考えております。特に若い方に日本の心を伝えていきたい」

 

 私も、この国の持つ本当の力が発揮されるのはこれからだと感じております。『鬼滅の刃』に見た炭治郎や煉獄さんの心は、私たちの中に存在しているのですね。

 

■強運に応え続けるための3カ条
(1)必要あれば、えいっ! と飛び込める勇気を持つ
(2)試練に打ち勝つ胆力を鍛える
(3)心の師、味方を3人探す(3賢人との出会い)

 

日下千帆(くさかちほ)

 

1968年、東京都生まれ。1991年、テレビ朝日に入社。アナウンサーとして『ANNニュース』『OH!エルくらぶ』『邦子がタッチ』など報道からバラエティまで全ジャンルの番組を担当。1997年退社し、フリーアナウンサーのほか、企業・大学の研修講師として活躍。東京タクシーセンターで外国人旅客英語接遇研修を担当するほか、supercareer.jpで個人向け講座も

 

( SmartFLASH )

もっと見る

今、あなたにおすすめの記事

芸能・女子アナ一覧をもっと見る