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オランダ大使公邸でチューリップを愛でる/女子アナ横井弘海のエンタメ時間

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2022.04.07 16:00 最終更新日:2022.04.07 16:00

オランダ大使公邸でチューリップを愛でる/女子アナ横井弘海のエンタメ時間

メイン庭から望む公邸

 

 東京近郊では桜が盛りを過ぎ、チューリップが見頃を迎えています。各地のチューリップ名所や畑でお祭りがおこなわれるこの週末、東京・芝公園にある駐日オランダ王国大使館でも、4月8日(金)・10日(日)の2日間限定で大使公邸を一般開放します。

 

 オランダ本国から取り寄せた約70種1万3000輪のチューリップで、ともに春の到来をお祝いしましょうというイベントです。春を感じられる「チューリップギャラリー」もオンラインで開設します。チューリップガーデンの一般公開は、実に7年ぶりです。

 

 

 大使公邸やお庭はどんな世界でしょうか。オランダ大使公邸は芝生の庭が450平方メートルもあり、さらに奥には和風の庭園に石畳や東屋もあります。高層ビルの立ち並ぶ都会の真ん中に、小鳥のさえずりで目を覚ますことができる静かな環境が守られているのです。

 

 大使公邸には2人の庭師が常駐し、国花のチューリップはもちろん、色とりどりの花や植物を手入れしています。チューリップと言えばオランダ。その国の大使公邸のお庭なら、一目見たいですよね。前回の公開時は、ずいぶん長い列ができたようです。

 

 チューリップの原産地はトルコ周辺だと言われますが、オランダでは16世紀の中頃に栽培が始まり、品種改良が進み、珍しい品種が高値で取引されるようになりました。

 

 時を経て、種や球根も含めて花卉はオランダの一大輸出産業となりました。鑑賞用の花の輸出額はアメリカに次ぎ世界2位、球根は世界一の輸出量を誇ります。

 

 オランダの花は、種類も豊富、色鮮やかできれいです。日本の春を彩るチューリップ畑の球根もオランダから輸入されたものが多く、切り花についても、朝オランダの畑でカットされ、新鮮なうちに日本に届けられています。

 

 ところで、久しぶりの一般公開は、この困難な時期だからこそ、チューリップを通してオランダを感じ、美しい春の喜びを分かち合いたいというペーター・ファン・デル・フリート駐日オランダ王国大使の粋な計らいで実現しました。

 

「港区という大都会の真ん中に、こうした歴史ある建物が建っているのも珍しいでしょう。門の間から、公邸の中をちらりとのぞいている人の姿をよく目にします。ですから、ときには日本のみなさんに内部をご覧になっていただき、楽しんでいただけたらいいなと考えておりました」(大使)

 

オランダ大使

 

 大使館はもちろん外国ですが、今回の見学にパスポートやIDを持っていく必要はありません。

 

「日本だから一般公開もできるのです。みなさんは、待つときにはきちんと列を作り、相手に敬意をもって行動される方々だと存じています。

 

 セキュリティの人間は待機しておりますが、楽しんでいただくことを一番に考えています。私も予定が許す限り、両日とも大使公邸を歩きながら、みなさんと交流を深めることができたらと考えています」

 

 大使公邸にお客さまをお迎えするのと同じく、当日は大使館員が来客を迎えると聞いて、ちょっと胸が熱くなりました。

 

 通常、なかに入ることができない大使公邸も特別公開されます。初代公邸が1923年の関東大震災で倒壊し、1928年に再建築された約100年の歴史ある建物。

 

 19世紀に描かれたオランダの画家ヘンドリック・ウィレム・メスダッハの作品やデ・ステイルのヘリット・リートフェルトによる「赤と青の椅子」等、オランダの伝統的なものから現代的なデザインの家具、アートまでが見事にしつらえられています。

 

 有田焼の食器など、日本とオランダが融合した特別な雰囲気も感じられるはず。もちろん各部屋にはチューリップが飾られています。

 

公邸に掛けられた絵

 

「オランダ人は花を家に飾り、庭で育てることが大好きです。季節によってはグレーの空が続くので、花を飾って家を明るくしたいという思いもあります。花は、私たちの生活に欠かせないのです」と大使。

 

 1609年、江戸幕府の初代将軍・徳川家康が朱印状を交付し、通商関係を開始して以来、400年以上にわたり、西洋の国で唯一交流を続けてきたオランダ。そんな両国の歴史に思いをはせながら、優雅で特別な春の午後を楽しんではいかがでしょう。

 

 なお、新型コロナウイルスの感染拡大防止などの観点から、一般公開では人数制限をし、最終入館時刻前であっても締め切ることがあるそうです。事前予約や電話・メールによる問い合わせはできません。詳細は大使館のホームページでご確認ください。

 

※開催日時:2022年4月8日、10日ともに10:00~16:00(両日ともに最終入館時刻は15:45)
※開催場所:駐日オランダ王国大使館 東京都港区芝公園3-6-3

 

横井弘海(よこいひろみ)
 東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)

 

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