芸能・女子アナ
NHK『ひよっこ』の脚本家が明かした「有村架純」の凄み
芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2017.04.28 06:00 最終更新日:2017.04.28 06:00
「有村さんはどう見られるかということよりも、どうしたらその人になれるかだけを考えて演技していると思う。だから、本当にその役の女のコだと思わせる芝居ができる。さらにセリフのない場面でも消えない存在感がある」
こう語るのは、NHK連続テレビ小説『ひよっこ』の脚本を手がける岡田惠和氏(58)。
『ひよっこ』は、茨城県の山あいの村に暮らす高校生のみね子が、東京で姿を消した父に代わり家族を支えるため、集団就職で上京する物語。みね子を演じるのが、有村架純(24)だ。
「今回、有村さんがヒロインを演じるにあたり体重を5kg増やしたのは、昭和の田舎の女子高生の雰囲気や、幼馴染みの美女の横にいながら『張り合う気ゼロ』のみね子の性格を表現するために、彼女が考えてくれた。
みね子は有村さんが今まで演じた役のなかで、もっとも喜怒哀楽の激しいキャラクターです。第1話で弟の靴を直そうとして破いてしまい、ゲッという表情をするシーンがありました。そこでは有村さんが今まで見せてこなかった顔をしている」
茨城弁のセリフを書くときは有村を意識している。
「有村さんが話すことで茨城弁がかわいく聞こえるだろうと考えています。観ている人が茨城弁に親しみを感じ、愛してくれたら嬉しいと思い、セリフを書いています」
これから舞台は茨城から東京へ移る。見知らぬ地で奮闘するみね子の姿が描かれる。
「『ひよっこ』の時代は高度経済成長期。いいことだけじゃなく、辛いこともあった時代だと思いますが、みね子はいろいろな人と出会い前向きに生きていく。その姿を応援してもらえたら嬉しいです」
有村は大人になったみね子を演じるために、体重を元に戻した。
「上京し、異文化に触れていくなかで、みね子の黒い部分も見られます(笑)。工場の女子寮に入るのですが、青森や秋田、山形、福島のコが加わる。現場に方言指導の先生が5人くらいいる状態です。まわりにクセのある人が投入されていって翻弄されるけど、存在感は消えない。現場でもスタッフや他の出演者みんなが頼りにしています。有村さんの凄さですね」
おかだよしかず 1959年2月11日東京都生まれ 1990年に脚本家デビュー。近年のおもな作品として、『最後から二番目の恋』『さよなら私』『世界から猫が消えたなら』などがある
(週刊FLASH 2017年5月9日、16日号)