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ヒロド歩美の「熱虎トーク」阪神OB・赤星憲広さんが明かす「ファンのヤジに涙を流した」
芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2022.08.27 06:00 最終更新日:2022.08.27 06:00
前回に引き続き、ゲストは阪神OBの赤星憲広さんです。赤星さんといえば現役時代、ヒーローインタビューで「入ってねぇんだよ、この野郎!」と、ファンにキレたことがありました。
ーーそのお話を聞いてみたいのですが。
「マイクの音声がテレビとラジオ用だったので、僕の声が球場では流れていなかったんです。なのに『声が聞こえねぇんだよ』って、何度もヤジられたから言い返したまでで。だからあれは僕のせいではなくて、(放送していた)ABCテレビさんのせいです(笑)」
ーーそうですね(笑)。
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「ファンのヤジに言い返すのは、コミュニケーションのひとつだと思っていたんです。でも、阪神ファンのなかには、一線を越えてくる人がいます。いちばんショックだったのが、2006年のシーズン後半。センター後方にいたファンから『頼むから青木(宣親)と代わってくれ』って言われたんです」
ーー赤星さんは2001年から2005年まで5年連続盗塁王を獲得していて、2006年はヤクルトの青木さんが大活躍しましたね。
「僕のキャリアでいちばん成績を残せなかった年ではあったんですけど、僕の5年間はなんだったんだろうって思いが溢れてきて、正面を向きながら涙していたんです。ファンにこんなこと思わせちゃいけないって」
■優勝して球場を見渡すと5万人の観客が泣いてた
ーー赤星さんがそう思えることがすごいですね。
「僕は体が小さいし、100%の力で相手にぶつかっていかないと勝てない。つねに全力で戦っているので、ちょっとしたことでイラッとしてしまうところがありました」
ーー下柳(剛)さんも熱血タイプですね。以前のインタビューで「ワンアウトを取るのが大変」とお話されていました。
「シモさんの気持ちがよくわかります。球がめちゃくちゃ速いわけじゃないし、コントロールが抜群にいいわけでもない。シモさんに『僕の前に落ちる打球は全部捕ります。その代わり、頭の上を越されたら、それはシモさんが悪いですよ』と言ってました(笑)」
ーーそんなやりとりが!
「東京ドームでの試合で、僕がセンター後方のフェンスに激突しながら捕球したことがあったんです。そしたらシモさんは『そんなの関係ねぇ!』のポーズを小さくして……。この野郎って思いながらベンチに帰ったら『(ポーズに)気づいた?』って笑うんです」
ーー阪神ファンのヤジをどんなふうに感じていましたか?
「一喜一憂していた部分があったと思います。引退してヤジを言われなくなって寂しく感じました。もう一生、言われることはないんだなと」
ーー現役の選手に噛み締めてほしいと思います?
「めちゃめちゃ思います。声援もヤジも当たり前じゃないんだと。阪神ファンは強くても弱くても、どこの球場でもたくさん入ってくれる。すごくありがたい環境で、野球ができているんだよと」
ーー現役のときにはなかなか気づけないことですか?
「わからないものです。僕は2003年に優勝したとき、いちばん感動したのが、球場を一周しているとき。5万人の観客が泣いていたんです。僕らはすごいことをしたんだと、痛感しました」
ーー赤星さんの熱さは、ファンに伝わっていたと思います。
「僕らの時代、金本(知憲)さん、矢野(燿大)さんもそうでしたからね。時代が変わっても、なくなってはいけないものだと思いますね」
ファンと選手の熱量がチームの力となる。これこそ伝承すべき “虎魂” ですね。
ひろどあゆみ
1991 年10月25日生まれ 兵庫県出身 2014 年4月、朝日放送(現朝日放送テレビ)に入社。『熱闘甲子園』『芸能人格付けチェック』『サンデーLIVE!!』などに出演中
※ABCテレビの阪神タイガース応援チャンネル、YouTube「虎バン」配信中
写真・木村哲夫
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