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映画『TOKYO MER』鈴木亮平の迫真の演技に涙が止まらない!/女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2023.05.06 16:00 最終更新日:2023.05.06 16:00

映画『TOKYO MER』鈴木亮平の迫真の演技に涙が止まらない!/女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」

(C)2023劇場版『TOKYO MER』製作委員会、全国東宝系にて公開中

 

 2021年夏、TBS日曜劇場で放送された鈴木亮平主演の連続ドラマTOKYO MER~走る緊急救命室~』が、劇場版になって帰ってきました。

 

「MER」とは「Mobile Emergency Room」の略で、機動性のある緊急救命室を意味します。東京都が独自に組織した救命救急医療チーム「TOKYO MER」は、最新の医療機器とオペ室を搭載した緊急車両(ERカー)に乗って事故や災害現場に駆けつけ、自らの危険を顧みず、患者のために戦います。彼らの使命はただひとつ「死者を1人も出さないこと」。

 

 

 テレビでドラマを見ていた方は、どんな物語か、すでにご存知でしょう。

 

 松木彩監督は、テレビと異なる劇場版ならではの撮影をすべきか迷ったそうですが、主演の鈴木亮平さんの「変える必要はないのではないか」という意見に背中を押され、「すべてのシーンにワクワクするポイントを作る」というテレビと同じスタンスに立ち戻ったそうです。

 

 その言葉に違わず、テレビドラマを見ていた人も、初めて劇場版を見る人も、本編128分間、ずっとハラハラ、ドキドキが続くはずです。

 

 フィナーレは「死者を1人も出さない」方向に進むであろうことは想像できますが、それでも、泣けるはず。私など、映画の中盤から、ずっと涙腺がゆるみっぱなしでした。映画が終わって周りを見ると、男女問わず、みなさん同じように涙で目をはらしていました。

 

 今回の舞台は、実在する横浜ランドマークタワーです。ビル内で爆発事故が発生し、数千人が逃げ惑う前代未聞の緊急事態。爆発が次々と連鎖し、地上70階、取り残された193名に炎が迫ります。混乱のなか重傷者が続出しますが、炎と煙で救助ヘリは近づけない絶体絶命の危機が迫ります。

 

「待っているだけじゃ、救えない命がある」と、いつもなら、TOKYO MERのチーフドクター・喜多見幸太(鈴木亮平)はいち早く現場に向かっているところでしょう。

 

 ところが、今回は勝手が違います。

 

 喜多見たちの前に立ちはだかるのは、厚生労働大臣が新設した冷徹なエリート集団「YOKOHAMA MER」。チーフドクター鴨居友(杏)は「安全な場所で待っていなくては、救える命も救えなくなる」と、真逆の信念をもって激突します。

 

 さらに、喜多見の妻・高輪千晶(仲里依紗)も、ランドマークタワーに取り残されていることが判明。千晶は妊娠後期で、切迫早産のリスクを抱えていて――。

 

 それにしても、なぜこんなに泣けるのでしょう。

 

 映画を見終わった帰りのエレベーターで、女性がとなりの彼に「もしも私があの事件に巻き込まれたら、怖くて動けないかもしれない」と話していましたが、まるでノンフィクションを見ているようなリアルなシーンの連続です。

 

 たとえば、ランドマークタワーの非常階段部分では、地上11メートルにも及ぶセットを組んだそうです。そこで繰り広げられる、鈴木亮平さんを筆頭にした役者さんたちの迫真の演技により、私たちは映画の中にすっかり入り込んでしまいます。

 

 パニックに陥った救急現場で、喜多見をはじめとするチームの穏やかな声がけと的確な判断。手術シーンの冷静沈着で鮮やかな手さばき。電話やヘッドセットを通して、互いに励ましながらの危機脱出。そして、人の命を救おうとするチームワーク……どのシーンも涙なしには見られません。

 

 一方、どんな場面においても、自分の野心だけで動く政治家や官僚の浅ましさも、物語のスパイスになっています。

 

 5月8日、いよいよ新型コロナウイルスがインフルエンザと同じ「5類」に移行しますが、もともと『TOKYO MER』は、コロナ禍で奮闘するすべての医療従事者に向け、エールとリスペクトを込めたドラマを作りたいと、TBSの高橋正尚プロデューサーが思い立ったことがスタートだったそうです。

 

 最新の医療機器とオペ室を積んだERカーは、現実の世界にはまだ存在しません。ドクターカーが病院へ患者を運ぶまでの処置や治療はできても、救急現場で根本的な手術はできません。ERカーで手術ができたら、もっと助かる命は増えるそうですが、やはりさまざまな政治的な理由で実現しないのでしょう。

 

 この映画を見れば、そんな夢のような医療体制がいつか実現してほしいと思うのは間違いありません。そして、5類になって忘れがちな医療従事者への感謝も、いま一度思い出させてくれるはずです。

横井弘海

東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)

( SmartFLASH )

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