映画『スーパーマリオ』が大ヒット…クッパ好きイチロー選手の秘蔵Tシャツを見せてもらった！／女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」

 

　4月28日に公開されたアニメ映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の興行成績が、全世界で1600億円を突破。日本国内でも公開17日間で80億円を突破し、これは今年公開作品のなかで最速記録です。

 

　本作は、任天堂のゲーム『スーパーマリオブラザーズ』を原作とするアニメーション映画で、任天堂と、映画『怪盗グルー』『ミニオンズ』『SING/シング』など、ヒット作品を連発するアメリカのアニメスタジオ「イルミネーション」との初の共同制作です。

 

【関連記事：女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」見知らぬ人の日記を読んでハマる】

 

　マリオの生みの親、宮本茂・任天堂代表取締役フェローと、イルミネーションの創業者クリス・メレダンドリ氏が共同プロデューサーを務めています。音楽は、近藤浩治氏が作曲した『スーパーマリオブラザーズ』のメインテーマをはじめ、作曲家ブライアン・テーラー氏が新たに作った音楽で物語を盛り上げます。

 

　遠い昔、ファミコンのマリオに熱中した私ですが、映画が始まるやいなや「さすが、イルミネーション！」と思わず歓声をあげてしまう映像の美しさで、世界に引き込まれました。アニメとゲームが見事に融合しているからか、昔、遊んだ感じが随所によみがえるのも不思議。楽しさと懐かしさがあふれます。

 

　物語は、ある日、ニューヨーク・ブルックリンの地下排水管が破損して、街が大洪水になったことから始まります。ブルックリンに暮らす配管工のマリオと双子の弟ルイージは、それを修理しようと下水道に降り立ちますが、気がつくと、ルイージがいなくなっていました。

 

　マリオも謎の土管に吸い込まれ、魔法に満ちたキノコたちの国に迷い込んでしまいます。そのキノコたちの国で、ルイージが暗黒の国に捕まったらしいと聞いたマリオは、ルイージの捜索を決意。この国のお姫様・ピーチ姫に助けを求めるため、キノコのひとり、キノピオの案内で城に向かいます。

 

　ちょうどそのとき、暗黒の国のカメ族大魔王クッパが、キノコたちの国を襲いにくるという報告が入ります。ピーチ姫はマリオとともに、クッパを阻止してルイージを救出する冒険の旅に乗り出し――というストーリー。

 

　内容はこれ以上明かしませんが、なぜマリオは40年以上にわたって世界中で愛されるのでしょう？　任天堂に勤めていたお友達がこう話してくれました。

 

「任天堂は、マリオによって世界的なゲームメーカーとなりました。発売と同時に、子供も大人もマリオの世界に熱中しました。

 

　マリオがさまざまな苦難に立ち向かうアドベンチャーは、それまでのゲームにはなく新鮮で、また、それぞれのキャラクターが魅力的なことが愛される理由ではないかしら」

 

　勇敢で忍耐強く、優しさもあるマリオ。臆病だけどお兄さん思いのルイージ。映画では行動力あるリーダー的なピーチ姫。あるいは、権力欲あふれるナルシストだけど、どうにも憎めない悪役クッパ。確かに、各キャラクターが立っているので、こちらも感情移入してしまいます。

 

　元メジャーリーガーで、現在、MLBのシアトル・マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチローさんは、悪役クッパの大ファンだそうです。

 

　それを知った友人はクッパのTシャツを探しましたがありませんでした。そこで、個人的にデザインをデザイナーに依頼し、宮本さんが監修してくださったなかから2点選んでプレゼントしたことがあるそうです。袖には任天堂の商標登録が入っており、ひとつのデザインは世界でたった15枚しか存在しません。

 

　イチローさんと言えば、現役時代、キャンプに毎日さまざまなメッセージが描かれたTシャツを着て球場に登場しましたが、実際に、このクッパのTシャツを着て登場したことがあります。

 

　イチローさんがバッターボックスに立つと必ずおこなう、右手に持ったバットを垂直に立ててピッチャーのほうに向け、目をかすめ、左手で右肩のユニフォームをたぐるという一連の動作をクッパが決めているデザイン。もう1枚は、もっと怖い顔をしたクッパです。背中にもかわいい甲羅を背負ったクッパの後ろ姿が描かれています。

 

　好きでもない服を着て登場する人ではないでしょうから、イチローさんは本当にクッパのファンなのでしょう。Tシャツを紹介することをご本人が承諾してくれたそうなので、特別なクッパをお見せしましょう！

 

　それにしても、宮本さん肝いりのデザインでプレゼントするというのは、マリオに対して絶対に手を抜かない任天堂の愛を感じます。こんなふうにマリオは育まれて、今日の映画も完成したのでしょう。映画にも、制作関係者全員の愛が感じられます。

 

　ゲームと映画には決定的な違いが1つあります。ゲームのキャラクターは、リアクションで声をあげることはあっても、基本的に会話はしません。気持ちはジャンプなどのボディランゲージで表現されますが、今回、映画ではみんながしゃべります。

 

　脚本のよさはもちろん、声優さんの熱演により、ゲームファンは違和感なく、そのままのキャラクター像を楽しめるに違いありません。もちろん、ゲームでマリオを知らない方でも、きっと楽しめる映画です。

 

　4DやIMAXなら没入体験が楽しめますが、「特別日本語版」といって、映画本編を最初から日本語で製作したような印象のバージョンも、個人的にはおススメです。

( SmartFLASH )