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縄文杉だけじゃない!夏休みは屋久島で一生忘れない “神々しい” 体験を/女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2023.07.08 16:00 最終更新日:2023.07.08 16:00

縄文杉だけじゃない!夏休みは屋久島で一生忘れない “神々しい” 体験を/女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」

島を知り尽くしたガイドさんの案内で行くのがおススメです

 

 今年の夏休みはどこに行くか、もう決めましたか? 私はここ3年、梅雨明けを待たずに屋久島を訪れています。

 

 九州本土の最南端、佐多岬の南約60キロの洋上に位置する屋久島は、周囲約132キロの円形の島です。九州最高峰の宮之浦岳(1936m)を筆頭に、標高の高い山が連なり、「洋上のアルプス」とも呼ばれます。

 

 1993年、日本で初めて、白神山地(青森・秋田県)とともに島の約20%がユネスコの世界自然遺産に登録されました。小さな島にもかかわらず、海岸から山頂への気温の変化で植生が変わり、南北3000キロに及ぶ日本列島の自然がつめ込まれています。海岸近くで亜熱帯のガジュマルの木を見たかと思えば、初夏には、北国でよく見かけるナナカマドが赤い新芽を元気に伸ばしています。

 

 

 標高500mを超える山地に自生し、樹齢1000年以上の杉を「屋久杉」と呼びますが、なかでも樹齢が2000年とも7000年とも言われる「縄文杉」を一生のうちに一度は見たいと言う人は多くいます。私も屋久島の入口は縄文杉でした。何千年も生き続ける姿に、ただ会ってみたいと思い、出かけました。

 

 それまで、登山の経験はなし。屋久島に行くためにトレッキングシューズを買い、ジムに通って、多少は歩けるような準備はしました。当日はガイドさんに案内してもらいながらの往復12時間。長時間の山歩きは大変と言えば大変。でも、道はかなり整備されていています。

 

 途中、ハート型の空洞があいた巨大な切り株がありました。大正時代初期に屋久島を訪れ、切り株を発見した植物学者アーネスト・ヘンリー・ウィルソンにちなんだ「ウィルソン株」です。一緒に年賀状用の写真を撮ってもらう余裕もありました。

 

 威圧するでもなく、静かに佇む縄文杉はただ神々しく見えました。そして、登山道をわたる涼風、あちこち流れる水の音を聞きながら、神秘的で緑豊かな自然の中にたゆたう楽しさを知ってしまったのです。

 

 屋久島の魅力は数えきれません。

 

 神秘的と言えば、「1カ月に35日雨が降る」と言われる屋久島は、天気が変わりやすく、島の南北でも天気は異なります。虹がよく見えますが、見たら幸運になると言われる「彩雲」に出迎えられ、すっかり気分をよくしました。ちなみに今年は、雨が降っているのに星空が出ているという不思議な夜空を見ました。本当に神々しい!

 

 屋久島は、いたるところに滝が流れ、豊かな水をたたえるのも大好きです。「日本の滝100選」にも選ばれた落差88mの「大川の滝」には、雨の日、「今日の滝は最高ですよ!」と地元の人に言われて行きましたが、ふだんは二手に分かれて落ちる水がひとつになり、ゴーゴーとすさまじい音を立てて落下する様子は「恐ろしい」の一言でした。

 

 優しい自然だけでなく、厳しい自然のあり様に、畏敬の念を感じずにはいられません。

 

 昨年は白谷川上流の渓流沿いを歩き、映画『もののけ姫』の舞台と言われる苔むす森の「白谷雲水峡」、そして、そのてっぺんからの眺望が最高な「太鼓岩」まで。3年めの今年は、往復10時間かけて標高1831mの黒味岳に登り、また島の東を緩やかに流れる安房川でカヤックに初挑戦。

 

 黒味岳へは美しい川を渡り、湿原を抜け、水飲み場と書かれた場所で川で水を飲んだり、ロープを使って岩をよじ登ったり、自分としてはまさかのワイルドさでしたが、頂上の岩に寝そべって、周りの山々を見渡したときの例えようのない気持ちは生涯忘れることはないでしょう。

 

 こうして、毎年私の屋久島体験はアドベンチャー系になりつつあります。ただ、屋久島を満喫するのに、必ずしも健脚である必要はないのかもしれません。海を眺めながら、趣向をこらした料理を味わい、優雅に過ごせるホテルもあります。温泉三昧もあり。この季節、ウミガメの産卵を見にいく人もいますし、水が透明すぎて見えないほど美しい川のせせらぎまでピクニックに行くという親子三代のグループもいました。

 

 島ではレンタカーが便利ですが、レンタカーを確保できなければ、ときどきやってくるバスも利用できます。飛行機の便と連動しているようには思えない時刻表なので、待ち時間は空港の端にあるレストランで素朴な味を楽しむのはいかがでしょう?

 

 島の魚はどこでも新鮮で、特に首折れサバという印象的な名前がついた新鮮なサバは、絶対欠かせません。空港の食堂に首折れサバはありませんでしたが、カラリと揚がった飛び魚の唐揚げとモチモチした屋久島うどんに生ビールで旅の景気づけはなかなかいけます。

 

 わずか3回の経験で言うのも僭越ですが、トレッキングや登山をするなら、信頼できるガイドさんを見つけることがとても大切です。安全、安心かつガイドブックに載っていない島の魅力を知ることができるはずです。

 

 屋久島を愛するあまり、徳島から家族で移住してしまった屋久島公認ガイドの安田亮太さんに、「次回は『龍神杉』に行ってみませんか?」と言われています。屋久島の “沼” はまだまだ奥深そうです。

横井弘海

東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)

( SmartFLASH )

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