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新たな渋谷を回遊したくなる!ドンキの “失敗作” を買ってドンキのホテルでひと休み/女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」

芸能・女子アナ 投稿日:2023.09.16 16:00FLASH編集部

新たな渋谷を回遊したくなる!ドンキの “失敗作” を買ってドンキのホテルでひと休み/女子アナ横井弘海の「エンタメ時間」

1階に展開されるドンキとブリトー屋のfrijoles

 

 8月24日、東京都渋谷区道玄坂に、パン・パシフィック・インターナショナルホールディンクス(PPIH)グループの複合施設「道玄坂通dogenzaka-dori」が開業しました。

 

 1~2階はドン・キホーテの新業態店舗「ドミセ渋谷道玄坂通ドードー店」をはじめ、飲食店やショップが12店舗、3~10階はオフィス、11~28階は「ホテルインディゴ東京渋谷」からなっています。高さ約115m、延床面積約 4万1767平方メートル。

 

 

 渋谷は東急グループを中心に大規模な再開発がおこなわれている真っ最中ですが、道玄坂2丁目にできたこの「道玄坂通」もまた、渋谷の魅力をさらに高めてくれる予感です。

 

 まず興味深いのは、そのロケーション。「道玄坂通」は渋谷駅から約400m、駅から東急本店に向かう「文化村通り」を歩いて約5分の場所にあります。「文化村通り」「道玄坂小路」の2つの通りに面して、4カ所の出入口があり、施設内を通り抜けられるようになっています。

 

 渋谷は多彩な顔をもつ街です。商業施設と若者でごった返す渋谷センター街、江戸時代の宿場町・明治時代からの花街から歓楽街となった円山町、路地裏の魅力が色濃く残る「渋谷百軒店」、都内屈指の高級住宅街が広がる松濤なども、同じ渋谷です。

 

 これらはこれまで互いに交わることがあまりなかったように思いますが、この「道玄坂通」は、文化村通りだけでなく、文化村通りと道玄坂を結ぶ「道玄坂小路」にもつながっており、渋谷の町をまちがいなく回遊しやすくするはずです。

 

 施設の名前に「道玄坂通」と「通」がついているのは、施設内を通り抜けられる新たな「通(みち)」をきり拓いた」という特徴を込めているとか。

 

 施設にも工夫があります。1階の通路は広々としていて、脇には人が腰かけられるようなスペースも各所にあり、まるで屋根のかかった道路のようです。

 

「道玄坂通」により、人々がこれまで以上に渋谷の町を歩いて回遊し、さまざまな人が行き交い、新しい文化を生み出す、ミックスカルチャーの結節点になるかもしれません。

 

 今のところ、ビルはできたばかりで、利用者が回遊の利便性を十分活用するにはなお余地があるようにも見えましたが、使い方は私たち次第。この「通り」を通るたび、新しい発見がありそうです。

 

 1~2階のテナントも注目です。建物内に連なる商店街のような空間に、感度の高い店が揃いました。文化村通りに面したスペシャルティコーヒー専門店「猿田彦珈琲」は、入口付近が小上がりになっていて、靴を脱いでコーヒーを楽しむ人の姿がいつもあります。

 

 向かい側には、ニューヨーク・マンハッタンのユニオンスクエアに開業した「THE CITY BAKERY」もにぎわっています。他にもシアトル発の人気バーガーショップ「リル・ウッディーズ(Lil Woody’s)」が日本初上陸、ローマの人気ジェラート店「ジョリッティ(Giolitti)」がオープンするなど、注目の店が続々です。

 

 建物のなかを進んでいくと、日本最大級の総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」のプライベートブランド「情熱価格」を中心に約4000アイテムを集めた「ドミセ渋谷道玄坂通店」があります。

 

 文化村通りをはさんでMEGAドン・キホーテ 渋谷本店がありますが、両店舗は棲み分けがされており、「ドミセ」は “お客さまの声をカタチに” をコンセプトに掲げ、「お客さまと一緒に創り上げるピープルブランド(PB)」を訴求していくという決意のお店だそうです。

 

 ここでは、販売したものの売れなかった商品を値下げして販売する「ドすべり」コーナーが人気を呼んでいます。ドンキ最大の特徴である「驚安感」を、オリジナル商品だけで表現するというチャレンジ。

 

 店頭にはそれぞれの商品の特徴とともに、担当者によって「売れなかった理由」が自虐的に説明されており、値下げの理由に納得して思わず何点か買ってしまいました。

 

 ゆったり時間をすごしたいならば、「ホテルインディゴ」11階にあるレストランカフェ「Gallery 11」は、かなりおススメです。その名のとおり、アートギャラリーのなかで食事をしているような優雅な感覚。

 

 しかも、アフタヌーンティーは、渋谷だからか、スケボーにスイーツがのってくるような遊び心も感じる店です。

 

 開放感あふれるテラスでは東京の景色を眼下に一望でき、夜10時まで営業していることも利用しやすいでしょう。

 

 ところで、このホテル、実は連結子会社にドン・キホーテやユニーをもつ「道玄坂通」のオーナーであるPPIH、つまりドン・キホーテが運営するホテルです。

 

「ドミセ」ではありませんが、“お客さまの声をカタチに” というコンセプトがあるのかどうか、とても居心地がいいことだけは確かです。

 

 話が少しずれますが、ドンキはこれからホテルにも業態を広げていくのでしょうか? その答えは、今のところ、NO。

 

「都市開発のようなデベロッパー事業を強化する予定はございません。まずは本業である小売業に集中特化するという点はぶれません。

 

 日々のお客様の心の動きに合わせた小売業を通じ、地域を含めたステークホルダーのみなさまに喜んでいただき、その結果として当社も繁栄できるのが一番と考えております」(PPIH広報担当者)

 

 一方で、インバウンドの波はものすごく、渋谷は東京でもっとも多く外国人客が集まる町。ドンキはいち早くその恩恵を受け、夜の10~11時に海外のお客様が一番買い物にやってくるそう。

 

 ドミセも含めて、ドンキは欲しいものをワンストップで買えますが、自社ビルにドミセもホテルに作ろうという考え方は興味深く、PPIHの今後の展開は「道玄坂通」の行方同様、目が離せないなぁと感じています。

横井弘海

東京都出身。慶應義塾大学法学部卒業後、テレビ東京パーソナリティ室(現アナウンス室)所属を経てフリー。アナウンサー時代に培った経験を活かし、アスリートや企業人、外交官などのインタビュー、司会、講演、執筆活動を続ける。旅行好きで、訪問国は70カ国以上。著書に『大使夫人』(朝日新聞社)

( SmartFLASH )

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