今年3月末で『サンデーモーニング』(TBS系)を降板した橋谷能理子アナが、東京・荻窪に大学の同級生と2人でブックカフェをオープンした。
『サンモニ』降板から1年たらずでブックカフェオーナーに。いったいいつ頃から構想していたのか、11月に開業したばかりの『COTOCOTO』で経緯を聞いた。
「実は、1年半ほど前から考えていたのです。そして、半年ほど前から、下北沢のブックカフェに週1回、修業に通っていました。そこでクラウドファンディングをすすめられ、登録してみたのです。
200万円を目標にしていましたが、おかげさまで、171名の方から264万3500円のご協力をいただきました。もちろん、それだけでは足らないので、私も友人も大きな額を出しています。老後のための資金をかなり投入しました(笑)」
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橋谷は、昔から本が大好きだったという。
「はい。子供の頃に母が毎月、児童文学全集のような本を買ってくれたのですが、いつも2時間ほどで読み終わってしまうので、もっとゆっくり読みなさいと言われていました。社会人になってからも常に本がないと落ち着かず、出張などで長時間の移動があるときは、本屋さんに駆け込んでいました。読んでいたのは、ほとんどが小説です。好きな作家は、伊坂幸太郎先生です。
また、行き詰ったときや、壁にぶつかったとき、何度も読み返す本があります。カーネギーの『道は開ける』(創元社)で、女性起業家に人気の本です」
内装もかなりこだわっている。
「床やテーブルの材質まで、こだわって選びました。工事が始まってからも、バランスを見ながら棚を増やしてもらったり。本の品揃えや雰囲気を気に入っていただけたのか、1人で来られてじっくり本を読まれる方が多いですね。会社から家に帰る前に、もう一人の自分と向き合ってもらえる空間にしたいです」
ブックカフェはたくさんあるが、フリーアナならではのこだわりも。実は、定期的に、音楽と朗読を融合したライブを開催しているのだという。友人からの紹介もあり、多くのプロのミュージシャンが参加している。
「ライブでは絵本の朗読も多くします。絵本と聞くと、多くの男性は興味のなさそうな反応をしますが、文字を目で追うだけなのと、朗読とストーリーにマッチした音楽を合わせて聞くのでは大違いです。ライブに来た男性の中には涙して、『絵本をなめていたよ』と言ってくださる方もいます。
私のおすすめの絵本は、『100年たったら』(アリス館)。ライオンと鳥の輪廻転生をテーマにした一種のラブストーリーですが、男性に特に響くようです」
最後に、夢を実現して、今、どんな気持ちなのか聞いた。
「まだ走り始めたばかりで、これをどんなふうに維持していくかをいつも考えています。立ち仕事で、作業も多く、体力的にとてもハードです。始める前は、暇な時間に本が読めると思っていましたが、まったく暇なんてありません。ライブの準備やフライヤー作り、SNSの発信に買い出し、商店街のお付き合いとやることは山ほどあります。でも、何より楽しいですし、このお店でみなさんがたくさんの本を読んで、上手に非日常を味わっていただけたら嬉しいですね」
※次回の朗読ライブは12月24日、ジャズピアニストとの共演で、クリスマスにピッタリの作品を朗読する。
年明け第一弾は、1月14日、バイオリニストとチェリストとの共演
( SmartFLASH )