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改変期キャスター交代の残酷すぎる“勝ち組”“負け組”ナマ数字…『news zero』は有働アナ交代で視聴率1割減に

芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2024.05.10 06:00 最終更新日:2024.05.10 06:00

改変期キャスター交代の残酷すぎる“勝ち組”“負け組”ナマ数字…『news zero』は有働アナ交代で視聴率1割減に

山本恵里伽アナ

 

「帯番組は、視聴率が1%増えるだけでも、テレビ局からすれば “大収穫” です。4月には、この数%をめぐり、各局が熾烈な改編を仕掛けていました」

 

 こう話すのは、元NHK職員で「次世代メディア研究所」代表の鈴木祐司氏だ。「TVAL」(モニター視聴者の性別、年齢などが登録されており、詳細に分析できる視聴率計測サービス)を使用した番組分析をおこなっている。

 

 

 今回は、改編前後である3月と4月のニュース番組の視聴率を性別、年代別で分析した。番組MC交代後は、新任者のウケが数字に大きく影響するというが、この調査で明らかになったのは、残酷にも明確な “勝ち” と “負け” だった――。

 

 改編に “失敗” した例として鈴木氏が挙げるのが、テレビ東京の『WBS』だ。

 

「改編後2週間、全世代で視聴率を下げたのは衝撃でした。大江麻理子キャスター(45・月、火曜)、佐々木明子アナ(54・水〜金曜)のベテランMCから、相内優香アナ(38・月〜木曜、金曜のみ大江)に若返らせるという局の狙いがハマらなかったようです」(鈴木氏)

 

 相内アナはこれまで『モーニングサテライト』でMCを務めてからテレ東の “看板番組” 『WBS』担当となったが、厳しい結果に。企業の重役などが『大江さんなら取材を受けてもいい』というほど、経済ニュースに関する信頼が厚い。女子アナ評論家の丸山大次郎氏はこう話す。

 

「数字が下がったのは、多くの “大江ファン” が離れてしまったからでは。一方、相内アナは着実に経済番組で実力を積んできているはずですが、まだファンが多くない。実力は問題ないので、これからどれだけ視聴者に信頼を置かれるかにかかっています」

 

“失敗例” はテレ東だけではない。日本テレビの『news zero』MCは、有働由美子アナ(55)からフリーになった藤井貴彦アナ(52)になったが、各年代で、改編前比で約1割数字を落としている。

 

「同局の元エースの藤井氏を入れれば大丈夫だと思ったのでしょうが、有働アナにはかないませんでした。老若男女に支持される、彼女の強さが際立った結果です」(鈴木氏)

 

 NHKでは、看板番組の『ニュース7』『ニュースウオッチ9』でキャスターを交代させた。

 

「『ニュース7』は産休に入る和久田麻由子アナ(35)から副島萌生(めい)アナ(32)に変わりました。全世代的には大きな変動がありませんが、Z世代だけで見ると、約1割も下がってしまい、NHKの若者離れを加速させた形に……。和久田アナは、視聴者アンケートで『若者に支持されているアナウンサー』1位を獲ったこともあるほど若者からの支持が多い。穴は大きいのでしょう」(鈴木氏)

 

 NHK期待の林田理沙アナ(34)は、『ニュースウオッチ9』から『サタデーウオッチ9』に。この報道内での配置換えは、丸山氏には疑問なようだ。

 

「林田アナはよくも悪くも真面目なところが魅力。彼女がアシスタントを務めた『ブラタモリ』でのタモリさんのように、個性が光る共演者と絡んだときに、引き立つことが多い。ニュース番組よりもバラエティ向きかもしれません」

 

 ここまでは “改悪” の番組だが、一方で改編が大成功した例もある。TBSの『報道特集』は膳場貴子アナ(49)から山本恵里伽アナ(30)に変わり、数字が大きく動いた。

 

「あくまで初回放送の数字ですが、コア層(14~49歳)で1.5倍、10代女性では3.5倍にアップしました。山本アナが若者の心を掴み、番組の改編自体が成功していることがよくわかります」(鈴木氏)

 

 かねてからインタビューで、「若者の声を代弁したい」と語ってきた山本アナ。丸山氏も彼女の実力に太鼓判を捺す。

 

「TBSの報道番組には、局外の人間が抜擢されることが多いといわれています。そのなかで山本アナは、『news23』で小川彩佳アナのサブとして実力を積み重ねてきました。さらに今回のメイン抜擢と、着々と報道の出世街道を駆け上がっています。 “局の秘蔵っ子” としての期待の大きさを感じます」

 

 日テレの『シューイチ』は、MCが徳島えりかアナ(35)から岩田絵里奈アナ(28)に交代した。この改編後には、1.07倍に視聴率がアップしている。

 

「驚いたのは、岩田アナが入ってから、男女ともに年配層の視聴率が急上昇していることです。特に65歳以上の男性では、改編前後で約1%も視聴率が跳ね上がり、岩田アナの “おじさんキラーぶり” が数字に現われました」(鈴木氏)

 

 丸山氏は、「入社当時から大物感が評判だった」と話す。

 

「これまで数々の “大物おじさん” から親しまれてきたのが、岩田アナです。入社1年目で『世界まる見え!テレビ特捜部』に抜擢された際には、所ジョージさんやビートたけしさんから『新人感がない』と場慣れ感を絶賛されていました。『スッキリ』の加藤浩次さんからも “イジられキャラ” としてかわいがられており、大御所たちのハートを掴むのが抜群にうまいです」

 

 4月の改編で、 “女優” を番組に入れてきたのが日テレだ。波瑠(32)が『news zero』の火曜パートナーに、桐谷美玲(34)が『news every.』の水、木曜のキャスターに就任した。

 

「硬派なコメンテーターではなく女優を抜擢したというのは、華やかな印象で若年層の視聴者を獲得したいとのことでしょう。ところがデータを見ると、桐谷さんの担当曜日には、むしろ20代以下の層が伸び悩んでいます。一方、波瑠さんは20〜34歳の男女で、改編前後で1.2倍の数値になっている。SNSでも『目の保養』『知的な波瑠さん』など、好意的な声が多い。若きサラリーマンの癒やしとなっていることがわかります」(鈴木氏)

 

 改編で花開いた「女子」たちから、目が離せない!

( 週刊FLASH 2024年5月21日号 )

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