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福田典子アナ「テレビ局は『大奥』みたいだろう」入社前のイメージが大破壊!松丸友紀アナも感激した「テレ東イズム」とは【お酒のんでガールズトーク】
芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2024.08.24 06:00 最終更新日:2024.08.24 06:00
鷲見玲奈(34)、秋元玲奈(39)、森香澄(29)、須黒清華(39)……。近年、テレビ東京の女性アナウンサーが退社し、新たな世界で活躍するケースが続いている。9月には池谷実悠アナ(27)も退社予定だ。テレ東でいったい何が起きているの?
本誌は、2024年3月に退社し、歯科医療系ベンチャーのSCOグループで広報を務める福田典子(33)と、同年6月に退社し、人力舎所属となった松丸友紀(43)の2人に、テレ東の内部情報を「うっかりしゃべってもらう」ために一席設けた!
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福田 さっそく乾杯しましょう。(カメラマンに向かって)瓶ビールのラベルが前を向いていたほうがいいですか? (不要と言われ)今もそういうことが気になってしまいます。“アナウンサーあるある”ですね(笑)。
松丸 乾杯! 2日前も会ったけどね(笑)。退社のタイミングが近いことで、理由をよく聞かれるよね。
福田 みんなたまたま同じ時期に退社したというだけで、深い意味はないんですけどね。
松丸 個々の事情が、同じ時期に重なっただけだからね。
福田 ただ、2021年の佐久間宣行さん(48)の退社は、インパクトがあったと思うんです。同じタイミングで、秋元玲奈さん、森本智子さん(47)も退社されましたし。
松丸 佐久間さんは、他局やラジオにも出ていたので「そうなるよね」みたいな感じはあったかも。
福田 佐久間さんが外に出ていくことによって、「テレビ東京にはおもしろい人材がいっぱいいるんだ」と、局としてフィーチャーされればいいと思います。だって、個性的な人がいっぱいいるじゃないですか(笑)。
松丸 高橋弘樹さん(43、映像ディレクター。元『家、ついて行ってイイですか?』プロデューサー)もそう。でも、私もフリーになって思うのは、やっぱり甘くないなって。現場に少しずつ行かせていただいているけど、反省の日々……。なんか、新人に戻ったような気持ちになってる。
福田 松丸さんは、“佐久間チルドレン” ですからね!
松丸 佐久間さんは、収録が終わっても「おつかれー」だけで、「今日よかったよ」も「ダメだった」もなくて。だから、(2024年7月の佐久間氏のYouTubeチャンネルで絶賛されるまで)どう思われているのか19年、モヤモヤしてた(笑)。
福田 テレ東アナを『ゴッドタン』に送り込むなら、松丸さんしかいませんよ! あんなことができるのは(笑)。
松丸 いやいやいやいや(笑)。でもたしかに、私が育休に入るタイミングで「もうそろそろ『ゴッドタン』も世代交代かな」と思って、何人か後輩に声をかけたんだけど、みんなに「大丈夫です」って断わられて。「みんなあの席を狙ってなかったんだ」とすごく落胆したことはあったな(笑)。
■看板アナから学んだ「テレ東流」アナウンス
松丸 でも、もともとテレビ東京は、アナウンサーは黒子に徹するのが絶対で、ゲストの人や出演者より前に出ちゃダメっていうのは言われてきたじゃない?
福田 たしかに、テレビ東京は「アナウンサーも番組の作り手の一人だ」みたいなところがありますよね。
松丸 報道番組では、私たちも、音声の機材を担いでいたからね。私の2つ上に大橋未歩さん(46)、3つ上に大江麻理子さん(45)がいて、先輩の技とか努力してる姿を研究して見ていた。そういう意味では、とても恵まれた環境にいたなと思う。
福田 そんな先輩方をリアルタイムで見てこられたのは羨ましいです。佐々木明子さん(54)は、ほんとに太陽みたいですしね。
松丸 リーダー! リーダーです!
福田 アナウンス部のみんなが明るくいられます。あ、松丸さんもすごいですよ!
松丸 (苦笑)でもほら、福ちゃんだって『モヤモヤさまぁ~ず2』で、すごく頑張ってたよ。
福田 私、今でも「もっと頑張れたはずだな」って思うことがあります。 私は、テレビ東京に中途入社して4カ月後に『モヤさま』のアシスタントに就任したんですよね。そのとき、『これまでの放送は観返さず、何も情報がない状態で挑んでほしい』と言われて。結果的に、なんの武器も持たずに入っていっちゃったところがあったなと……。
松丸 『モヤさま』ってとても難しくて、人間の素が映っちゃうよね。でもそれが、制作側や視聴者にとってはよかったと思うよ。
福田 担当して、最初の1年ぐらいはどうしたらいいのか模索する日々でした。ところが、私がゴルフ中継の帰り道に顎を怪我してしまったときに、さまぁ~ずの三村マサカズさん、大竹一樹さんが、「(映画『羊たちの沈黙』などの)レクター博士みたいだな」とか「どうせ酔っ払って転んだんだろう」とかイジってくださったんです。口が開かなくて、豆腐を唇の隙間から食べたりしていたら、「福田、底力あんじゃん」みたいな感じになって……。そのとき、「着飾った自分じゃなくていいんだ」と気づきましたね。
松丸 私も、自分が描いていたアナウンサー像からは、どんどん離れていったな。最初は、自分では清楚で知性あふれて……みたいな、そういうイメージ(笑)。その殻をなかなか破れなかったけど、私は無理やり脱がされた感じかな(と言いながら、梅サワーをお代わりする)。
福田 しっかり梅干しを潰してますね(笑)。
■女子アナを悩ませる「下ネタ」の境界線
松丸 殻を破っても、線引きの葛藤はずっとあったけどね。「この流れに乗っかっちゃっていいのかな?」とか。
福田 あー、NGワードみたいなのを読まされたのがありましたね。
松丸 大喜利で「『月刊ち◯こ』12月号の特集は?」というお題を私が芸人さんたちに振らないといけなくて、「こんなの放送していいの?」って。
福田 大喜利のお題だから、「はい!」と手を挙げた人に毎回、必ず言わなきゃいけないんですよね(笑)。
松丸 あるときから、『ゴッドタン』は “アナウンス部ノータッチ” の治外法権みたいになってた。でも、お題を言うのは勇気が必要だけど、私が言わないと番組が成立しないからね。
福田 アナウンス部の先輩は皆さん、たんに話す人というよりは、「制作陣の意図を汲んで、番組を作り上げるためにどういうふうにしていったらいいか」をすごく考えていらっしゃいますよね。
松丸 そうそう。その思いが根底にあるから、大喜利のお題を言うのは矢作兼さんでもいいのに、私が……。本当は “黒子” のはずなのに(笑)。報道キャスターとして、小谷真生子さんの席に行きたいと思って入社したんだけど……。
福田 制作側に「松丸さんが言ったほうがおもしろくなる」という意図があったわけですから。もともと、ナレーションもニュース読みも本当に的確で素敵な松丸さんだからこそ、下ネタを言うおもしろさがあると思うんです。 それにしても、いつからこんなに自分をさらけ出せるようになったんですか?
松丸 2011年に『ゴッドタン』で、昔から大好きだった志村けんさんの「変なおじさん」をやることになったとき、皆さんがすごく笑ってくれたから嬉しくなっちゃって。そのあとに、コロッケさんの五木ひろしさんのものまねネタ「五木ロボ」をする機会もあって、劇団ひとりさんに「顔がちょっと違うな」とか、すごく鍛えていただいたのもあるかもしれないな。リハーサルまではもう、泣く寸前だったけど(笑)。
福田 松丸さんはめちゃくちゃ真剣に、真面目に取り組まれていますよね。そして、それを楽しんでいらっしゃる。今なら、私も「変なおじさん」やってみたいです!
松丸 はははは(笑)。
■さまぁ~ず、ひとりの番組への思いの強さ
福田 あらためて考えると、懐ろの深い会社ですよね。
松丸 深夜の30分のお笑い番組が19年も続くなんて、誰も思ってなかった。ひとりさんは、「いつ引退するのかなと思ったときに俺、『ゴッドタン』が終わったらやめようかなと思ってる」とまでおっしゃっていて……。番組への思いの強さが伝わってきて、すごく嬉しい言葉だったな。
福田 さまぁ~ずのお2人も、「『モヤさま』はおじいちゃんになっても、ずっと続けたい」とおっしゃっていました。そこまで出演者の方に愛される番組があるってすごく嬉しい。『モヤさま』は「あそこ大丈夫かな」と不安に思うシーンが、放送ではめちゃくちゃおもしろくなっていると。お2人が、スタッフを信頼してくださっているからこそですね。
松丸 『ゴッドタン』もまさに同じで、ふわっとした企画でも、佐久間さんの手にかかると必ずおもしろくなってる “佐久間マジック” が起きる。
福田 そのコンテンツのセンスみたいなものは、ちゃんと伝承されていってほしいなと思いますね。辞めた人たちがテレビ東京のことを悪く言わないところも、何か通じるものがあるんですよ。
松丸 私はまだ辞めて1カ月と少しだけど、「テレビ東京っていい会社だったな」ってますます感じるというか、恋しい(笑)。もうほんとに、あったかい会社!
福田 福岡から上京するとき、東京のテレビ局は「大奥」みたいだろうなって思ってました(笑)。実際は、後輩の結婚式とかでみんなが揃うと、親戚が集まったみたいな感じですよね。
松丸 ほんと、女子高生に戻ったような気持ち。退職する日、社長にご挨拶に行ったら、「いつでも戻っておいで」という言葉をいただいて、思わず涙が出てしまって、「ここも故郷なんだ」と思いました。
福田 今、テレビは転換期にありますが、テレビ東京にはそれをおもしろがれる人たちがたくさんいます。これからも一緒に、テレビに関わっていきたいです。――とまとめてしまうのも “アナウンサーあるある” ですね。じゃあ、締めのおうどんをいただきましょう!(笑)
局を卒業しても、“作り手の一人” としての責任や情熱を忘れない。人気アナたちが独立しても引っ張りだこなのは、そんな「テレ東イズム」を持ち続けているからだろう。
まつまるゆうき
1981年生まれ 東京都出身 青山学院大学卒 2004年入社 『ワールドビジネスサテライト』『ゴッドタン』などを担当。2024年6月に退社。プロダクション人力舎に所属し、フリーアナウンサーとして活躍する
ふくだのりこ
1991年生まれ 福岡県出身 立教大学卒 2013年、RKB毎日放送へ入社。2016年に退社し、同年テレビ東京に入社。『モヤモヤさまぁ~ず2』『SPORTSウォッチャー』などを担当。2024年3月退社。現在は歯科医療系のSCOグループの広報を務め、フリーアナウンサーとしても活動する
写真:木村哲夫
取材協力・つるとんたん六本木店(2024年9月1日に「アクソール六本木」に移転オープン)