「2010年に、ロサンゼルスから隣街へ引っ越しました。ハリウッドの大きな作品が3つ続いて、少し息切れしてしまったんです。ゆっくりしたい、休もうと決めました」
1989年に『ロコモーション・ドリーム』で歌手デビュー、正統派アイドルとして活躍した田村英里子は、子供のころからアメリカの映画に出ることが夢だった。日本での芸能活動が順調だった2000年に単身、渡米。
日本でのキャリアが通用しない世界で苦闘の末、米人気ドラマ『HEROES』シーズン2(2007年)に出演、映画『ドラゴンボール エボリューション』(2009年公開)では主役のひとりに選ばれた。
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田村が日本のメディアの取材に、近況を本格的に明かすのは6年ぶりだ。
「夢が現実になった後に、モチベーションをなくしてしまったんです。『REAPER』シーズン2(米人気テレビドラマ)の撮影を終えた後、ヨークシャーテリアのティファニーと出会いました。
LAから車で3時間ほどの海辺の街、自然に恵まれたニューポートへ引っ越して、『ティ子』が中心の生活が始まりました。ティ子は体が弱くて、ご飯は全部私が手作りしています」
この間に、体を鍛えることに目覚めたという。
「引き締まった筋肉をつけたくて、プロテインと野菜中心の食生活を送りながら、毎日、ダンスやヨガをはじめ、さまざまなワークアウトをしていました。昨年LAに戻り、今はプラヤビスタという街に住んでいます」
特にヨガは、LAに渡ってから20年近く続けている。
「全米ヨガアライアンスの資格も持っているんですよ。機会があれば、日本でも教えてみたいです。アメリカで犬を飼って、学んだことがたくさんあるので、そんな情報の交換もしてみたいな」
アイドル時代は、伸びやかな歌声で人気だった。
「応援してくれている皆さんに囲まれて歌うコンサートは、いちばん幸せな空間でした。歌はいまでも大好きです。じつは先日、久しぶりに歌ったんですよ。
ニューヨークのアーティストから、LAのエージェントへ連絡が来たんです『Erikoの声が好き』と言ってくださって、『Sukiyaki』を歌ってほしいというオファーでした。YouTubeで聴けますので、聴いてみてください」
彼女はいまも、自分に素直に生きている。
たむらえりこ
1月16日生まれ 茨城県出身 幼少期をドイツのデュッセルドルフで過ごす。1989年に『真剣(ほんき)』で日本レコード大賞新人賞。2000年に渡米し、女優として活躍
(週刊FLASH 2019年5月7・14・21日合併号)