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吉本興業、岡本昭彦社長の50%減俸処分でも問題は解決せず
芸能・女子アナFLASH編集部
記事投稿日:2019.07.22 22:54 最終更新日:2019.07.22 22:57
吉本興業の岡本昭彦社長が7月22日、都内で会見を開いた。会見時間は長く、芸能界史上、いやおそらく会見史上、もっとも長い5時間半に及んだ。
反社会的勢力の会合に所属芸人が出席し、金銭授受があった問題で、吉本興業が会見を開くのは初めてのこと。
社長ははじめに宮迫博之と田村亮について「ああいう記者会見をさせてしまったことに対して、深くお詫び申し上げます」と頭を下げ、処分の撤回を明らかにした。
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処分撤回の理由を聞くも、何をもって撤回したのか理由が明確ではない。
続けて、宮迫らと社長だけの面談で「お前ら、テープ回してないやろな」「クビにするぞ」といったパワハラとも取れる発言をしたことに対しては、「場を和ませるための、冗談のつもりだった」と説明。
これには取材陣が「はぁ~?」とクエスチョンマーク。5時間半の会見はすべてこんなやり取りが続き、質問の答えがよくわからない状態だった。
岡本社長は、自身と会長の給与を「1年間50%の減俸処分」にすると語ったが、正直、この人が6000人のトップに立つ社長なのか、と驚いた。2日前の宮迫と亮の切羽詰まった会見は、いったい何だったのかと胸が痛くなった。
宮迫と亮の会見で語られた岡本社長のパワハラは、「会見したら、連帯責任で全員クビにする。俺にはお前ら全員クビにする力があるんだ、と言われて、僕ら全員、何も言えなくなりました」というものだ。
この言葉を聞いて、足の踏み場もないほど人で埋まった会見場は、しんと静まり返り、物音一つしなかった。2人は何度も謝罪会見を開きたいと要求するが、「会見させるが、いつ行うかはこっち(吉本興業)の権限」と言われ、メドが立たなかった。
2人が弁護士を立てたところ、まもなく「引退会見か契約解除のどちらかを選べ」という書面が届いたという。あまりに突然で、2人はついに事務所が関与しない状態で会見を開いたのだ。
事態が動いたのは、松本人志の行動だ。「会見で知らないことが多すぎた」と、岡本社長に会見するよう進言したのだ。こうして社長の会見が実現した。
松本は、7月21日、レギュラーを務める『ワイドナショー』(フジテレビ系)に生出演し、会社の対応についてこう明かしている。
ダウンタウンの元マネジャーである大崎洋会長が「これ以上騒動が大きくなるようであれば、進退を考えなければいけない」と話したことに対し、「それは僕は全力で止めます。大崎さんがいなかったら僕もやめるので。うちの兄貴なんで。大崎さんがいなくなったら、僕は吉本をやめる」と断言したのだ。
一方、極楽とんぼの加藤浩次は、7月22日、自身がMCを務める『スッキリ』(日本テレビ系)に出演し、「大先輩に対して意見を言うのはおこがましい」と断った上で、松本への批判を述べる。
「(大崎会長は)松本さんとずっとやってきて同志だと思う。その気持ちはすごくわかる。でも、会社のトップなんです。トップが責任取れない会社って機能してるのかな? 今、経営側が変わらないとダメ。この状況が変わらないなら、僕は退社します」と、大崎会長と岡本社長が退任しない限り、自分がやめると宣言した。
経営トップがやめれば松本がやめ、やめなければ加藤がやめるという、にっちもさっちもいかない状況になってしまった。岡本社長の会見に対して、吉本の若手芸人からも数多くの批判ツイッターが上がっている。
残念ながら、今回の社長の会見でも、事態は解決しそうにない。
(写真・文/芸能レポーター川内天子)