社会・政治
安倍首相へ…盟友・青山繁晴の直言「消費減税しかありません」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.05.22 06:00 最終更新日:2020.05.22 06:00
通算在職日数が憲政史上最長となり、“一強” として君臨し続けている安倍晋三首相(65)。だが、新型コロナウイルスの危機に直面し、その “最強政権” に動揺が続いている。
さすがに、これまで政権を擁護してきた “盟友” たちからも、手厳しい声が上がっている。本誌は今回、ブログで「『マスク2枚』は天下の愚策」と嘆いた、元共同通信記者で参議院議員の青山繁晴氏(67、自民党)に、率直な声を聞いた。
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「マスクの配布について、私は当初から批判しています。たとえば、あのお金があったら、病院船を作るくらいはできたはずです。
私がこうして、“アベノマスク” 批判をしていると、私のブログには、いろいろと書き込みがされますが、『マスクの配布を途中でやめたらどうか』という意見も出ています。そのとおりです。今すぐにでも、配布を中断すべき。もう何百億円も使っていても、改めるべきは果断に改めるのが、本来の政です」
青山氏は、「経済対策が手ぬるい」として、こう続ける。
「資本主義国家の多くは、GDPの6割を個人消費が占めています。それを考えれば、今とれる経済対策としては、消費減税しかありません。
日本経済の落ち込みは、2019年10月の消費増税から始まりました。これだけ消費が落ち込んでいるなかで、特別給付金や、企業や個人事業主に対して手当があったとしても、まったく足りない。消費税が、今よりも下がっていなくてはいけないんです。
財務省の仕掛けで、消費減税ができないカラクリになっている。文科省の教育予算、厚労省の社会保障には、年間20兆円の消費税の税収から充てられる。減税ができない構造を、霞が関の省庁が作り上げている。この財源喪失を、安倍さんは心配しています」
安倍首相は政治家になる前、父・晋太郎元外相の秘書を務めていた。共同通信の記者だった青山氏は、短い間だが、晋太郎氏の番記者だった。
「安倍さんは、とても我慢強い人です。昭恵夫人のことで野党から追及されても、耐えています。自分のことはなんと言われても、奥さんのことをあれだけやられたら、普通は怒るでしょう。
安倍さんは、これからも続投すべきです。“武漢熱” の死者は、人口100万人あたりで、英国の100分の1。国民との連携には、じつは成功しています。改憲、拉致被害者の全員救出ができないうちに辞めたら、なんのために再登板したのかわからない。
平和安全法制を整備したことは立派ですが、国民を守る手段がない憲法9条を、現状のままにして作った法制にすぎず、たとえば尖閣諸島と漁家の防衛にも、まったく不十分なものです。
安倍政権を正しく評価するには、8年が長いかどうかということではなく、『掲げてきた政治的課題を達成したかどうか』という点から見るべきです」
あおやましげはる
1952年兵庫県生まれ。共同通信記者、独立総合研究所社長などを経て、'16年に参議院議員に初当選。「日本の尊厳と国益を護る会」代表として消費減税を主張。また、作家としての顔を持つ
(週刊FLASH 2020年6月2日号)