社会・政治社会・政治

メキシコの「アメリカ人お断り」宣言にSNSで拍手喝采

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.07.04 17:28 最終更新日:2022.12.07 18:58

メキシコの「アメリカ人お断り」宣言にSNSで拍手喝采

空港はガラガラのまま

 

 メキシコとの国境に長い壁を作り、不法入国者を拒否してきたアメリカだが、
今度はメキシコ側がコロナウイルスの脅威を理由にアメリカ人の入国を拒否しはじめた。

 

 国境が閉ざされたのは、アリゾナ州と接するメキシコのソノラ州。西側はカリフォルニア湾に面したリゾート地で、毎年この時期には多くのアメリカ人がビーチに押し寄せる。

 

 

 国境を閉じるのは7月4日の建国記念日からで、終了期限は未定。ビーチにもチェックポイントを設け、近所の住人以外は受け付けないという。

 

 カリフォルニア州やテキサス州の国境は体温を測るチェックを加えている程度で、今のところ影響がないようだ。

 

 アメリカはコロナ禍でもメキシコからの不法移民を国外退去させ続けてきたが、かなりの割合でコロナに感染している人がいたという。症状のある人間も無症状の人間もそのままの状態で送り返され、メキシコ側が業を煮やした形だ。

 

 アリゾナ州は患者数が増え続けている最中の5月半ばに経済再開をしたため、当時8000人弱だった患者数が現在では9万人を超えている。7月2日から3日にかけての新規患者数は6000人以上、で全米でも最悪の状況だ。

 

 トランプ大統領は先月、国境の壁が200マイルに到達したとして建設現場を訪れたばかりだが、SNSでは「これで本当の壁ができ上がった」「大統領がウイルスを送り込んでシャットダウンさせた」「メキシコに乾杯!」「悪いけどまだ笑いが止まらない」と反トランプの声が上がっている。

 

 7月4日の建国記念日といえば、ちょうど夏休みで旅行をする人が多い時期だ。ビーチでバーベキューしたり、花火を見たりするのが慣例だが、今年は多くの花火大会が中止となり、有名ビーチも相次ぎクローズ。

 

 EUは7月1日から渡航制限を解除したが、対象となる15カ国にアメリカは含まれていない。また北の国境を接するカナダも渡航できない状態だ。

 

 アメリカの新型コロナウイルス患者数は最多記録を更新中。相変わらず在宅を推奨され、いつもと違う夏休みを迎えている。(取材・文/白戸京子)

もっと見る

今、あなたにおすすめの記事

社会・政治一覧をもっと見る