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「テレワーク率」を中央省庁に総直撃!民間には7割要請も…

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.07.31 21:15 最終更新日:2020.07.31 22:04

「テレワーク率」を中央省庁に総直撃!民間には7割要請も…

 

 7月26日、西村康稔・経済再生担当大臣(57)が記者会見で、「社員のテレワーク率70%達成」をあらためて目指すよう、経済界に要請する考えを明らかにした。

 

 西村大臣は新型コロナウイルス危機を受けて、4月25日にも経済界へ「7割要請」を出していた。今回は、緊急事態宣言解除後に平常どおりの出勤体制に戻りつつあった現況を見て、内閣から直々に “再徹底のお願い” を出した形だ。

 

 

 では、中央省庁で働く役人たちは、どのくらいテレワークを達成しているのか。内閣官房IT総合戦略室及び内閣人事局が7月15日に発表した「国家公務員テレワーク実績」に、こうある。

 

《2020年4月7日の緊急事態宣言から5月25日の全都道府県での同宣言解除までのあいだ、政府においてはローテーション勤務などにより「5割以上、できれば7割の出勤回避」を目指した》

 

 そこで本誌は、主要な中央省庁、最高裁判所、衆参両院事務局に対して緊急アンケートをおこない、「テレワークの実施率」「テレワークに対する職員の反応・問題点」を調査した。

 

 実施率について、もっとも多かった回答は、「5割を目安に取り組んでいる」。官僚たちの “努力目標” は、民間に対する政府の要請よりも低かったのだ。西村大臣の “お膝元” である内閣府も、「(現在は)5割以上の出勤回避をうながしている」と回答を寄せた。

 

 一方、人事院や環境省などは、7月時点でも「7割以上」と回答。経済産業省は「テレワークを実施できるという意味では、100%普及している」との回答だった。

 

 全体としては、「把握していない」「集計していない」といった回答も散見された。さらに、数字を回答した機関であっても「1度でもテレワークをしたことがある職員の割合」「感覚的にこれぐらい」など、実施率を算定する基準はバラバラだった。

 

 そもそも、何をもって「テレワーク率7割達成」とするか、判断の難しさが浮き彫りになった形だ。以下では、本誌がおこなったアンケート取材の結果を全掲載する。

 

●内閣官房
「テレワーク経験がある職員数の割合は把握していない。5月1日時点では、5割以上の職員が出勤回避(テレワークなど)となるよう取り組んでいた。
 官民問わず、テレワークへの取り組みが広がってきているので、こうした流れをしっかり定着させるよう、引き続き体制をしっかりとっていきたい」

 

●内閣法制局
「実施率を集計したわけではないが、テレワークと時差出勤を含めて5割を目標に進めている。時差出勤は、8時から10時の時間帯を避けている。緊急事態宣言中は、出勤回避で5割を心がけた。政府の方針に従い、なんとか目標を達成できるよう努力している」

 

●人事院
「院内の80%がテレワークを実施(7月30日時点)。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止への対応など、非常時における業務継続のための手段として有効であるとともに、適切な業務を選んでテレワークをおこなうことで、業務能率の向上にも資するものと受け止めている。
 ただ、テレワーク中の業務管理や情報セキュリティの十分な確保などが課題となっている」

 

●内閣府
「その日によって違うが、5割以上の出勤回避をうながしている。5月~6月は、7割以上の出勤回避を促していた。来庁せざるをえない人は、通常は9時30分出勤のところを、8時前か、10時出勤に時差出勤をおこなっている。政府自体が進めている新型コロナ感染拡大防止対策にコミットしていく方針。
 メールで丁寧な指示を出したり、スカイプでやりとりすることで、プラスマイナスともにあるが、コミュニケーションがとりやすくなった面もある。朝にスカイプで会議をすることで、1日の仕事をやりやすくなった面もある」

 

●宮内庁
「(達成率は)把握していない。政府の方針に基づき、本庁職員の5割を目安に、テレワークや時差出勤などに取り組んでいる。
『テレワーク』などの業務改革の取り組みは、業務改善とワークライフバランス双方の観点から、働き方改革の推進に資すると考えている。問題点は、テレワークにかかるシステム環境の整備」

 

●公正取引委員会
「政府の目標値として、『5割を目安にテレワークや時差出勤に取り組む』とありますので、そこを目指し、おおむね達成しています。時差出勤は8時から10時の時間を避けた出勤です。
 以前から、テレワークは育児・介護などへの対応だけでなく、すべての職員のワークライフバランスなどにも寄与すると思うので、必要なときに利用できる体制を整えておりました」

 

●警察庁
「『週刊フラッシュ』の取材には対応しません」

 

●金融庁
「特定の時点での実施状況についての集計はおこなっておりません。テレワークの活用は、ワークライフバランスの観点から重要であるとともに、緊急時に業務を継続していくためにも極めて重要であると考えています。テレワークを、いかに定着させていくかが重要であると考えています」

 

●消費者庁
「実施率、目標ともにありません。在宅勤務やローテーション勤務を推進するとともに職場に出勤する場合でも、時差出勤など、人との接触を低減する取り組みを進めております」

 

●復興庁
「省内の99%がテレワークを実施(7月1日時点。1回でもテレワーク勤務を実施した職員の割合)。新型コロナウイルス感染防止のために必要な措置である、との認識が広まっている。
 当庁のモットーである『現場主義』と、テレワークやテレビ会議といった各種の新型コロナウイルス感染防止対策を、どのように両立させていくか、さらに検討を重ねる必要がある」

 

●総務省
「総務省管轄職員(消防庁も含む)のうち、7割以上がテレワークを実施(7月1日時点。4月以降に1回以上テレワーク勤務を実施した職員の割合)。消防庁職員については9割以上が実施している。
 弊省では、2006年よりテレワーク勤務を本格実施しており、システム・制度両面を充実させながらテレワーク勤務を積極的に推進してきました。そのため、今回のコロナ問題が発生する以前から、既にすべての職員がテレワーク勤務をおこなうことができる環境が整っていました。
 今回のコロナを受け、改めて職員に対してテレワーク活用を強く働きかけましたが、特段の支障などもなく、実施できております」

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