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ゴキブリ調教からフィギュア作成まで『こち亀』両さんの副業魂

社会・政治 投稿日:2016.09.20 06:00FLASH編集部

ゴキブリ調教からフィギュア作成まで『こち亀』両さんの副業魂

写真:アフロスポーツ/アフロ

 

 9月17日に発売された『少年ジャンプ』で、ついに『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が最終回となった。同時発売のコミックス最終巻(第200巻)とオチが異なるという、斬新な形での終了だった。

 

 

『こち亀』の連載開始は40年前の1976年9月。FLASH世代にとっては、主人公・両津勘吉ほど身近なキャラクターもいないだろう。

 

 給料日のたびにツケの支払いに追われる姿は他人事とは思えず、本業そっちのけで欲のままに生きる姿には、どこか憧れさえ覚える。

 

 そこで、両さんの手がけたアルバイトや珍事業を調査してみた。最初の副業は第13巻。部長の買い出しの手伝いから始まっている。

 

 潜入捜査のはずが社長の右腕になってしまったのが「セールスじゅうたん爆撃」の巻(第55巻)。

 悪質セールス会社「集英商事」の実態を探るため、セールスマンとして潜入。最初は無茶なやり方に驚くが、すぐにトップ成績を記録し、幹部に抜擢される。給料につられ捜査そっちのけで社長の右腕として働き、事業拡大に貢献。逮捕された社長の証言で、両さんも会社の一員として連行されてしまう。

 

「体力株式会社」の巻(第60巻)では、草野球の助っ人や引っ越しの手伝いを請けおう両津勘吉体力株式会社を設立。野球7試合、柔道、ラグビー、水泳、引っ越しを一日でかけもちすることに。柔道の試合中ぎっくり腰になるが、負けると半額返金しなければならないため、気合で勝利をおさめる。しかし、無理がたたって寝込んでしまい、倒産。

 

 第91巻「亀有動物公園前派出所!?」の巻では、なんとゴキブリさえも調教する男として登場する。

 亀有公園に捨てられた動物が繁殖しはじめ、派出所で保護して飼うことになった。その動物を利用してプロダクションを設立、ゴキブリまで調教してCMに出演させるのだ。その後、動物は動物園に引きとられ、唯一残ったゴキブリで殺虫剤のセールスをするが、詐欺まがいの売り方が問題となり、減俸処分に。

 

 全国にファンの多い「麗子」マニアにおすすめなのが「麗子ドールついに完成!!」の巻(第108巻)だ。

 マニアの要望に応え、両津美少女堂を設立。製作した麗子ドールが大ヒットし、第2弾として麗子の部屋を模したドールハウスを販売するが、資料として使った写真が高値で売れたため、次第にメモやペットボトルなど麗子の身のまわりの品を売るように。ファンレターがきっかけで麗子にバレて、閉店。

 

「マグロ作り」の巻(第158巻)では、マグロの畜養で一山当てようと企み、畜養施設を開設。共食いや赤潮などのトラブルに見まわれ、最初20万匹いた稚魚が3万匹に減るものの、その後は1匹も欠けることなく300キロの巨大マグロに育て上げる。だが、売却すると決めた前夜にハリケーンが施設を直撃、すべてのマグロが逃げだしてしまう。

 

 こうして、毎回毎回、両さんは大損を食らうのだ。

 第97巻で、両さんはこう語っている。

 

「仕事の分だけ人生がある訳か。うーむ。奥が深いな」

 

 自身の言葉を体現するかのように、さまざまな副業にチャレンジしてきた両さんの副業経験は、200巻でおよそ300種類!

 

 流行に敏感で、たまごっちやポケモンなど、そのときどきのはやりものを使った商売を考えるのも得意だ。この着眼点を活かせば、現実世界でも一儲けできるんじゃ……という気さえしてくる。

 

 大損しても、けっしてめげない両さんのパワーをもらって、とかく暗~い気持ちになりがちな時代を強く生き抜こう!

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