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トランプ大統領、ホワイトハウスを出たら訴訟まみれの可能性
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.11.24 17:13 最終更新日:2020.11.24 17:14
アメリカでは、1月20日の政権交代に向けた流れが加速してきた。トランプ大統領は、11月23日、バイデン元副大統領への政権移行手続きを進めることを認めた。
選挙をめぐる裁判は継続中で、大統領は「自身の勝利を信じている」とコメントしているが、この日、ミシガン州がバイデン氏の勝利を認定。ペンシルバニア州も続くものと見られ、法廷闘争で選挙結果が覆る可能性は相当低くなっている。
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企業もトランプ離れを見せ始めた。かつてトランプ政権とともにカリフォルニア州の厳しい自動車排ガス規制に反対する立場を見せていたGMが、これを撤回し、電気自動車を拡大するバイデン新政権に賛同すると発表。トヨタなど他社に対しても同調を呼びかけている。
新大統領が誕生するまでの今後のスケジュールはこうだ。
まずは各州が選挙結果を正式に認定する。州ごとに細かなルールはあるが、州知事は12月14日までに議会へ証明書を提出しなくてはならない。実際には8日までに終了させるよう勧告されている。
12月14日、538名の選挙人が集まり、州で選ばれた大統領と副大統領の名前を投票する。過去には選挙人が予定外の名前を投票したこともあるが、選挙結果に変わりはなかったそうだ。
ヒラリー・クリントン氏はニューヨーク州の選挙人の一人だ。「バイデン氏に投票するのを楽しみにしている」とコメントしている。
1月6日に議会がこれを開票し、結果が確定する。議員からの異議がなければ次期大統領と副大統領が正式決定となる。1月20日正午、大統領就任式。ここで宣誓した後、晴れてバイデン大統領が誕生する。
毎回、ワシントンD.C.の議会議事堂前には人々が押し寄せて広場を埋め尽くすが、今年はバーチャルも取り入れ、小規模なものになると予想されている。
この日の午後に任期が解かれるトランプ大統領は、いくつかの訴訟と向き合うことになる。司法省は1973年に「現役大統領は訴追しない」方針を決めているが、任期後はその効力が消える。
ニューヨーク州マンハッタン地検は、大統領個人やそのビジネスに対して刑事捜査を進めている。捜査は、かつて大統領が出馬に当たり、女性問題を封印するためアダルト女優に違法な口止め料を支払ったことに端を発している。この件では大統領の弁護士だったマイケル・コーエン氏が有罪判決を受けている。
また、同じくニューヨーク州では、トランプファミリーが不動産の価値を意図的に上げ下げして、保険や税金を安く抑えているとして、民事で脱税捜査もしている。
さらにトランプ氏から性的暴行を受けたとする2人の女性が名誉毀損で大統領を訴えている。選挙直前に暴露本を出版した姪のメアリー・トランプ氏も、遺産をめぐり大統領とその姉弟を提訴中だ。このほか、ロシア関連や選挙、税金に関して、いくつかの提訴が噂されている。報道によれば、裁判によっては禁固刑になる可能性もあるという。
11月23日、ホワイトハウスに6メートル近いクリスマスツリーが送られてきた。ツリーは、ホワイトハウスのブルールームに飾られるのが伝統である。受け取ったメラニア夫人は珍しく笑顔だったが、大統領の様子については語らかなった。
世間の心配をよそに、ホワイトハウスではこれから新型コロナ対策を無視した屋内パーティがいくつか予定されている。トランプ大統領の任期は残り2カ月を切ったが、まだまだ世間を騒がせそうだ。(取材・文/白戸京子)