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54個の磁石玉を飲み込んだ12歳の少年、手術で一命を取りとめる
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.02.11 16:10 最終更新日:2022.12.07 16:48
イギリス・マンチェスターに暮らす12歳の少年ライリー・モリソン君が、6時間に及ぶ大手術で、体内から54個の「磁石玉」を摘出した。
もともと好奇心旺盛だったモリソン君は、貯めた小遣いでクリスマスに磁石玉を買った。「もし体のなかに磁石があったら、金属が自分のお腹にくっつくのだろうか?」と疑問に思い、1月1日、ためしに磁石を飲み込み、3日後にもう一度飲み込んだ。
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その後、いつまでたっても体から出てこない磁石が気になり、「たまたま飲んじゃんたんだけど……」と母親に相談。驚いた母は、あわてて病院に駆け込んだ。
手術前のレントゲン写真には、胃と腸に25個から30個の磁石玉が写っていたが、実際に手術してみると、全部で54個もあった。
手術でお腹に大きな傷ができたこともあり、食事もトイレも一苦労。カテーテルにつながれながら10日間を病院で過ごし、1月21日、ようやく退院できたという。
担当した医師は、「たまたま運がよかっただけで、下手したら大事故になっていた。もし放っておいたら、磁石でくっついた臓器が壊死したり、腸に穴が開いたりしただろう」とメディアの取材に語っている。
モリソン君が飲み込んだ磁石ボールは3〜5mm程度と非常に小さく、イギリスでは「創造力を育てるおもちゃ」として普通に売られているそうだ。母親は「磁石をおもちゃとして扱うのは危ない。他の子供たちも気をつけてほしい」と語り、モリソン君の弟が同じことをしないよう、すべての磁石を捨てたと報道されている。
なお、磁石を飲み込む事故は、各国で増加傾向にあるという。国民生活センターのサイトによると、日本でも、2010年12月から2018年3月までで、同様の事故が124件報告されている。小さい子供がいる家庭では、要注意のおもちゃなのだ。