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プラスプーン有料化に非難轟々!「小泉進次郎環境相」の“気候変動担当大臣”兼務にも疑問の声

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.03.13 16:00 最終更新日:2021.03.13 23:26

プラスプーン有料化に非難轟々!「小泉進次郎環境相」の“気候変動担当大臣”兼務にも疑問の声

3月12日、衆院本会議場での小泉氏

 

 3月9日に閣議決定された「プラスチック資源循環促進法案」。コンビニなどでもらえるスプーンやフォークの有料化を事業者に求め、プラスチックの使用量の削減や海洋プラスチックごみ(プラごみ)対策が目的だ。政府は2021年度の国会での成立を目指し、早ければ2022年春にも施行される。

 

 国会に上程された、この法案に関して、ネット上で小泉進次郎環境相(39)に対する非難の声が上がっているのだ。

 

 

《不便ですね…》
《今取り組むべきことじゃない》
《問題の本質はポイ捨てなんだからそっち規制しろよ》

 

 プラごみの削減は、世界各国が取り組んでいる問題だが、今回提出された法案では、大きな削減量は見込めないという。

 

「たしかに、プラスプーンの有料化によるプラごみの削減量は、ビニール袋の有料化によるものより大きい。スプーンやフォークには、ビニール袋よりも多くのプラスチックが使われているからです。

 

 しかし、プラスチックごみのうち、もっとも大きな割合を占めているのはペットボトルなんです。日本のペットボトルの回収率や再使用率は、国際的に見てもかなり高い水準なんですが、ごみとして捨てられてしまうペットボトルは、まだまだ多い。ペットボトルの利用を規制すれば、プラごみは大きく削減できますが、飲料メーカーが抵抗し続けているんです。

 

 というのも、プラスチックを用いないビンなどのリターナブル容器に転換していこうとすると、企業には新たな設備投資の必要が出てくる。すると飲料メーカーは、そのコストを価格に転嫁せざるを得ないので、飲料の消費量が減ってしまう。企業の売り上げも当然減ってしまうので、抵抗しますよね」(環境省担当記者)

 

 また、医療現場への懸念も、環境省内で上がったという。

 

「医療従事者たちにとっては、使い捨てのプラスチック製のスプーンやフォークを使うほうが衛生的ですから、『医療現場に、しわ寄せがなければいいが』という声もありました。

 

 医療従事者の食事のときや、入院患者に食事を摂ってもらうときも、コロナ禍のこのご時世、なるべく感染リスクを下げるためには、使い捨ての容器や食器を使ったほうが安全です」(同前)

 

 ある環境省関係者は、「法案は、もっと早くに閣議決定できたはず」と明かし、こう続ける。

 

「じつはちょうど3月9日に、ウチの小泉進次郎環境相が気候変動担当大臣を兼務することになったんです。なんでも、これの調整で閣議に上げるのが遅れたんだと、官邸から聞きました。法案自体は、ずっと前から環境省で準備されていたものです。

 

 総理側近のひとりに聞くと、小泉大臣は総理に『気候変動担当大臣を置けば、支持率は上がります。私にやらせてください』と直訴したと言うんですね。『大臣の “目立ちたがり” の悪癖が、また出たか』と思いましたよ。なぜなら、気候変動問題は、これまでもずっと環境相が担当していて、気候変動問題についての国際会議にも、小泉大臣が出ているんです。

 

 たしかに、カーボンニュートラルは菅政権の重要政策のひとつです。気候変動担当大臣として、小泉大臣は関係省庁や産業界、有識者との総合調整を担うことになりましたが、そもそも担当大臣を、わざわざ設けるまでもないんです」(環境省関係者)

 

 メディアがおこなう「次の首相にふさわしい人」の調査でも、ワクチン担当相を兼ねる河野太郎行革担当相(58)に水をあけられている。

 

「以前から、小泉大臣は河野大臣をライバル視しているし、かたや河野大臣はワクチン担当としてマスコミへの露出は増えていますよね。『ウチの大臣は最近目立ててないからな……』という空気が、ひしひしと環境省内には感じられますね」(同前)

 

 小泉氏を気候変動担当大臣に充てたことには、菅義偉首相(72)が内閣支持率のテコ入れを図りたい思惑もあるが、菅首相が頼れる “味方” が閣内で限られている状況も影響しているという。

 

「最近、“後見人” として頼みにしてきた二階(俊博)幹事長が、総理と距離を取っています。GoToキャンペーンの一時中止の根回しがなかったことへの意趣返しと見られていますが、このところ連絡や会合も少なくなりました。

 

 なので、総理が味方と見て相談相手にしているのが、閣内の “神奈川県連” です。メンバーは、河野さん、小泉さん、小此木八郎国家公安委員長、坂井学官房副長官です。総理は赤坂の議員宿舎に帰ると、夜な夜な彼らを呼んで、宿舎の中で会合を持っています。マスコミも中には入ってこれませんし、いろんな相談をしています」(官邸関係者)

 

 だが、こうした密室での “謀議” は、すでに現場とのギャップを生んでしまっているようで――。

 

「外務省としては、非常に迷惑しています。気候変動問題については、これまでも外務省と環境省、経産省が連携してやってきているのに、わざわざ肩書きをつける必要もない。

 

 現に、すでにアメリカ側から『小泉で大丈夫か、意味のある人事なのか』というリアクションがあります。バイデン政権は、ジョン・ケリー元国務長官を気候変動問題担当の大統領特使として起用し、非常に力を入れている政策分野です。

 

 小泉環境相が、石炭火力発電削減の問題では経産省と対立し、衛星を使った北方四島の植生図作成をやると言い出したときには、外務省とも軋轢を生みました。ロシアを刺激することなのに、事前にウチに根回しがなかったんです。

 

 ケリー氏のカウンターパートに、調整力に疑問符がついている小泉大臣では、やはり荷が重いのでは……という声は上がっています」(外務省担当者)

 

 世界的な課題について “兼務” することになった小泉氏は、結果を出せるのか――。

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