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レントゲン撮ったら胸にナイフが「寒い日はズキズキしておかしいと…」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.03.26 22:30 最終更新日:2022.12.07 18:41
フィリピンに暮らすケント・トマオさん(25)がレントゲン写真を撮ったところ、そこにはナイフが写っていた。しかもそのナイフは、1年以上前からトマオさんの胸の中に眠っていたものだという。
2020年1月、トマオさんは仕事からの帰り道、突然、少年グループに襲われ、そのうちのひとりに刃物で刺された。病院に搬送され、すぐさま治療が始まるが、担当医師はレントゲンを撮らず、傷口を縫って痛み止めを処方しただけだった。
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それから1年経った今年3月、仕事を探していたトマオさんは、就職活動の一環として身体検査を受けた。すると、レントゲン写真の肺のあたりに、長さ10cmほどの「ナイフ」の影がハッキリ写っていたのだ。それは1年前に医師が見逃したナイフだった。
トマオさんは、「まさか自分の胸にナイフが突き刺さってるなんて思いもしなかった」と報道陣に語っているが、もちろんなんとなく違和感はあった。
「寒い日になると決まって胸の部分がズキズキ痛かったから、おかしいとは思ってたんだよね。病院に行くほどでもないと思って、放っておいたのさ」
今でもナイフが胸に刺さったままのトマオさんは、「1年前に治療してくれた病院をどうこう言うつもりはないよ。ただ、ナイフを取り出してほしいんだよね。そうしないと仕事も始められない」と心境を明かしている。
体内に長い間「なにか」が存在していたケースは他にもある。
1983年、神戸市内で手術を受けた男性の腹部にガーゼが取り残されてしまった。男性が2009年に腹痛で診察を受けると、取り忘れたガーゼとそれに起因する腫瘍が見つかった。手術で神経の一部を切除したため後遺症が残ったが、29年間男性の腹に存在していたガーゼは無事、取り除かれた。
中国では、40年もの間、肺のなかにペンのキャップが入っていた女性がいる。ヤンさんは9歳の頃、友達と遊んでいたときにペンのキャップを誤飲。40歳になって強い腹痛に襲われたため検査したところ、肺にキャップが発見された。ヤンさんも手術によって除去に成功している。
刃物が体内に残ったケースも中国で起きている。1994年、強盗に襲われた男性は、頭部に果物ナイフの刃が刺さった。頭部のため手術は見送られてきたが、2020年、有志による働きかけで、ついに26年ぶりに除去に成功した。
トマオさんも、レントゲンを撮らなかったら、これから先もナイフに気づかず暮らしていたのかもしれない。