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猪口邦子議員の“アベノマスク愛”が止まらない…「この1年間、毎日洗って使い回しています」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.05.08 08:20 最終更新日:2021.05.08 08:23

猪口邦子議員の“アベノマスク愛”が止まらない…「この1年間、毎日洗って使い回しています」

 

 新型コロナウイルスの感染が拡大し、全国的なマスク不足が大問題になっていた2020年。5月から6月にかけて、全国民に配布されたのが、ガーゼ製の布マスク、通称アベノマスクだ。

 

 賛否両論というより、否が圧倒的に多かった政策ではあったが、その後はマスクの供給も復活し、アベノマスクはすっかり忘れ去られた過去の遺物状態となっている。情報基盤会社プラネットが、2020年7月時点で実施したインターネットによる調査では、アベノマスクを使っていると答えたのはわずか3.5%。2021年現在での使用率は、さらに低いのは間違いない。

 

 

 使われないアベノマスクは市役所に寄贈され、災害時の備蓄用として保管されたり、福祉団体や労働者支援団体に寄付されているという。いまや、ほぼマスク着用率100%の都内の街角でも、見かけることもない有様……。

 

「そういえば届いたけど、もうどこにしまったかもわからない」(55歳・男性)。「サイズが小さすぎるし、今は普通にマスク買えるので使いませんね」(32歳・女性)など、そんなのあったね、という反応ばかり。

 

 260億円もかけたのに、寂しい末路……と思っていたら、5月7日、参議院本会議で小さめの布マスクを装着している女性議員を発見。これはもしや、アベノマスクでは? 本人に直撃してみると、「そうです。アベノマスクです」。

 

 もはや “絶滅” していたと思われていたアベノマスクを愛用していたのは、自民党所属の参議院議員・猪口邦子氏(69)である。現在、周囲の「使わない」という知り合いからも提供してもらい、10枚ほどのアベノマスクを所有。毎日洗って、使い回しているという。

 

「説明する機会もないというか、誰も聞いてくれなかったからね(笑)。アベノマスクをこの1年間使い続けていますよ。なぜかって? 日本で昔から使っていたガーゼのマスクですからね。ウィルスでも花粉でも防ぐ、非常に優れたマスクですよ」

 

 1日に2〜3枚のアベノマスクを持ち歩き、帰宅したら洗って乾かして、翌日アイロンがけして再利用。このサイクルでこの1年を乗り切ってきたという。

 

「アイロンをバシッとかけるのがポイントです。ガーゼもピシッと圧縮されますよね。午後になるとふわふわしてくるので、つけ替えるんです。

 

 議員は早朝から動きはじめて、昼は本会議、夜は国際会議なんて日もあります。会議のたびに新しいマスクに変えることで、気が引き締まりますしね」

 

 支援者からもらった布マスクなども併用しながら、“アベノマスク生活” を続ける猪口議員。毎朝、マスクにアイロンがけをすることで、生活のリズムが生まれると力説する。

 

「街には、色とりどりのマスクを着けた人がいますよね。多くの人は、それぞれが自分の表現としてマスクを選んでいると思うんです。

 

 コロナの時代、それぞれに生活に工夫もするし、それをちょっと楽しむ。そういう部分もないとね。義務でやってるとか、義理でこのマスクしなきゃとか、それでは1年持たないですよ。

 

 自由度とか幅の広さ、工夫したり楽しんだりするのが、日本人の知恵なんじゃないでしょうか。私は(アベノマスクを)使いやすいから使っているだけ。なんの不足もないし、装着しててキツいとか不快だとかもないし、湿疹ができるとか、そういう問題もいっさいなく、じつに合理的だと思いますよ。できれば、多くの人にすすめたいくらい(笑)」

 

 

 猪口議員のアベノマスク愛は止まらない。布マスクの利点、その政治的意味まで熱く語り続ける。

 

「このガーゼマスク、昔の給食おばさんのマスクと言う人もいますけど、多くの日本国民の命を、昭和の時代から守ってきたマスクなんですよ。皆さん、アベノマスクについていろいろ言いますけど、1年前の早い時期にですね、布マスク2枚がすべての郵便ポストに国家の意思で入ったわけですよ。

 

 全国民に対してのマスクの配布というのは、どんな大声の説明とか説得よりも、効果的に『マスクをすることで、この病気はある程度防げる』ということを、万人に教える結果をもたらしたんです。だから、そこは歴史を正しく評価しないといけないと、私は思いますよ」

 

 猪口議員は「自分はアベノマスクを使っているが、それぞれ各自が好きなものを使えばいいと思う」と語る。

 

「みんながそれぞれ、小さな工夫と小さな努力、小さな表現と小さな個性、これを発揮して暮らしているのよ。それぞれ、このコロナ禍の中で一年間やってきたことだから、自分のいちばんいいようにするのがいい。

 

 今はどこでもマスク買えますけど、それは結果論。品薄だった時期もありましたからね。あのとき、アベノマスクがあって助かった人もいるはずです。そういうことを考え、私は私のメソッドで、アベノマスクを使っているというだけのことです」

 

 それにしても、1年も繰り返しで使っていたら、そろそろマスクもくたびれているはず。家で眠っているアベノマスクがあったら、猪口議員に「献マスク」するのもいいかもーー。

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