社会・政治
「輝く女性」に「えるぼし認定」これじゃ女性進出は無理そう
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2016.12.13 12:00 最終更新日:2016.12.13 12:00
12月7日に行われた党首会談で、民進党の蓮舫代表が安倍首相にかみついた。
「(女性の政治参加法を)超党派でまとめてきたが、自民党で反対意見が相次いだ。『輝く女性』と言ったのであれば、首相に党内をまとめてほしい」
2014年、安倍首相が主導して「女性が活躍する社会」の実現に向けた「輝く女性応援会議」が開催された。ネーミングだけ聞くと「ステキ女子」や「キラキラ女子」並みに軽い。
ところが、「輝く女性」を応援するリーダーの輪を広げていくはずだったのに、次に立ち上げられたのは「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」。
女性リーダーの誕生を望んでいるとはとても思えないネーミングに、安倍首相のセンスを問う声も聞こえた。ネーミングの善し悪しはさておいても、大きな成果はまったくといっていいほど聞こえてこない。
蓮舫代表の答弁を受けてか、9日になって自民党はようやく「女性の政治参加法」を国会に提出する方針を決めた。しかし、今国会で成立する見通しはまったく立っていない。
そうした国会内での駆け引きを横目に、厚生労働省は2017年度からおおむね5年間をめどとする第3次の「男女雇用機会均等対策基本方針」案をまとめた。
ここでは、耳慣れない「えるぼし認定」なるものの取得が掲げられている。「えるぼし認定」は、女性の活躍を推進する企業が、労働局へ申請することでもらえる認定。そのロゴマークも、広がりを見せている様子はまったくない。
旗振りと目を引くネーミングやアイコンをつくることは得意だが、実がともなわなければ、ただの税金の無駄遣いだ。そればかりか貴重な人材が埋もれたままになってしまう。
日本で多くの女性リーダーが輩出されるのは、まだまだ先のようだ。