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ブルーインパルスは「最悪のタイミング」…病床「強制供出」要請の翌日に「人流を増やすだけ」と疑問噴出

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.08.25 19:00 最終更新日:2021.08.25 19:06

ブルーインパルスは「最悪のタイミング」…病床「強制供出」要請の翌日に「人流を増やすだけ」と疑問噴出

東京都台東区で「ブルーインパルス」を見上げる人々(写真・時事通信)

 

「あ! やってきた!」

 

 8月24日の午後2時、取材を終えた本誌記者が目黒駅前を通りかかると、人々が空を見上げていた。

 

 航空自衛隊のアクロバットチーム「ブルーインパルス」による「東京2020パラリンピック競技大会」開幕を知らせる展示飛行が実施されたのだ。

 

 

 冒頭の場面では、目黒駅から出てきた人、入っていく人がともに周囲につられて足を止める。付近にいた警察官3人組までもが、空を見上げていた。

 

 目黒駅西口と私鉄が通る地下改札出口の間は交差点になっている。人々は横断歩道を渡ることなく、スマホを片手に立ち止まっているのだ。

 

 これでは“密を呼んでいる”と言われても仕方がない――。

 

 東京オリンピック開幕以降、東京都では「医療ひっ迫危機」が叫ばれてきた。

 

 そして8月23日、厚生労働省と東京都は都内すべての医療機関に対して、新型コロナ患者向けの病床確保と受け入れを要請したのだ。正当な理由なく要請を拒んだ場合は勧告し、従わない医療機関について“実名公表”をする、という強い姿勢を見せている。

 

 ブルーインパルスの飛行には実施以前から疑問の声が上がっていた。8月21日、小沢一郎衆議院議員は自身のTwitterで、

 

《何が何でも人流を作ろうとする政府。支離滅裂。一度始めたら止められないでは、先の大戦と同じ。毎日自宅で苦しみながら亡くなっている方がいる。増えている。それでも、これだけ深刻になっても、まだわからないのか。》

 

 と、矛盾を指摘していた。

 

 にもかかわらず、強制力をともなった要請の翌日に、自衛隊は“人流増加イベント”を実施した。

 

 また一方で、ネット上では、そもそもの“展示飛行の必要性”について疑問の声があがっている。

 

《ブルーインパルス見えた!!※3回目 そろそろ飽きた》
《飛ばし過ぎ。 完全に飽きた。》
《ごめん、ブルーインパルス…正直もういいかなぁ。むしろ、それしかないの?って感じだし。》

 

 2020年5月に「医療従事者への感謝」のためブルーインパルスが飛行して以降、新型コロナ禍で3回めとなった今回の飛行。

 

 感染リスクも増やし、国民からの“需要”も薄れてきていたら、これほどの「不要不急」なパフォーマンスはないのでは……。

 

写真・時事通信

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