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工藤會400人勢揃いの凄景写真!“最凶暴力団” が見せていた総裁・野村悟被告への忠誠…裁判長への “暴発” 危惧する者も
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.08.31 06:00 最終更新日:2021.12.26 22:58
「これは見せしめの判決です。明確な証拠もないのに、極刑が下ったのはおかしい。総裁も納得できないでしょう」
そう語るのは、指定暴力団工藤會の関係者だ。
8月24日、工藤會の総裁、野村悟被告(74)に、福岡地裁で死刑判決が言い渡された。野村被告は、4件の市民襲撃事件で、殺人と組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)の罪に問われていた。指定暴力団の現役トップに下された初の死刑判決だ。
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都内在住の指定暴力団関係者は工藤會についてこう話す。
「工藤會は、超武闘派組織。1998年に利権のために漁協組合長を射殺したのをはじめ、みかじめ料を払わない企業や市民を襲撃し続けた。2012年には、組の捜査を担当していた元警部すら銃撃した。東京で同様のことをやったら、すぐに組織ごと潰される」
凶行を繰り返す工藤會は、2012年に全国で唯一の「特定危険指定暴力団」に指定された。本誌は、まさに同年12月13日、北九州市にある工藤會本部でおこなわれた「事始め」という行事を取材・撮影していた。
当日、工藤會本部には、正装した400人ほどの幹部らが集結。総裁・野村被告と、ナンバー2の会長・田上不美夫被告(65)が現われた瞬間、水を打ったように会場が静まり返り、ピリピリとした空気が流れた。明らかに野村被告は、絶対的な存在だった。
「『事始め』は、やくざ社会に残る、新年を迎えるための大事な行事。特に工藤會はほかの組と比べても内部の規律が厳しい組織で、こうした儀式を大事にしています」(暴力団に詳しいジャーナリスト)
組織の広報担当者は「今日は本部のどこを撮影してもらってもいいです」と宣言。工藤會はオープンな組織で、警察が主張するような危険集団ではないと正当性をアピールした。しかし、その努力もむなしく、2014年に野村被告と田上被告は逮捕されたーー。
24日の判決時に野村被告は裁判長に対し「生涯後悔するぞ」とすごんだ。前出の関係者はその真意をこう話す。
「総裁が裁判長に言ったのは、けっして脅したつもりじゃないです。そんな見苦しいことを言う人ではない」
関東の別の組関係者は、このままでは終わらないとみる。
「工藤會の組員は、警察の徹底的な取り締まりを受け、最盛期の3分の1に減って300人ほどになった。若い組員らは九州を離れ、関東に進出してきている。関東で仕事をして金を作り、組織に送っているんじゃないか。九州に残った組員のなかには、総裁への最後の奉公だと思って、裁判長に “復讐” しようとする者もいるかもしれない」
25日、野村被告は、判決を不服として控訴した。すべてが決着するのは、まだ先になりそうだ。
(週刊FLASH 2021年9月14日号)