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故・小泉岩手県議 ブログには書かれなかったクレームの数々社会・政治 2013.07.05

 6月25日の早朝、岩手県一戸町の山あいにある農業用水ダム「大志田ダム」の湖岸に中年男性の遺体が横たわっているのが通行人によって発見された。男性はこのダムの付近に実家がある県議会議員の小泉光男氏(享年56)。

 

 小泉氏といえば、6月5日に《俺は刑務所に来たんじゃないぞ。中央病院の責任者!》と題したブログが炎上し、世間を賑わせたばかり。17日には謝罪会見を行ったが、その1週間後の死だった。通報を受けた二戸警察署の副署長はこう説明する。

 

「発見時は議員として活動しているときと同じスーツ姿。当日の解剖の結果、泥酔状態を上まわる血中濃度のアルコールが検出されました。現場近くにはふだん使用している自家用車が停まっていたが、遺留物は特になかったとの報告を受けています」

 

 現時点では直接的な死因は解明されていない。小泉氏は一戸町に生まれ、地元の高校を卒業後は神戸大学法学部を経て筑波大学大学院を修了した。その後、盛岡市内に本社を置く住宅メーカー、医療向けソフトウエア開発会社でキャリアを重ねる。2社とも現在はジャスダック上場を果たしている地元の大企業だ。

 

 数年前にはビルの総合メンテナンス企業「ケイミックス」に籍を移す。出馬時の肩書きは「二戸市民文化会館館長」だった。会館の職員が振り返る。

 

「市が一般企業に会館の運営を委託して、初めての民間館長でした。とにかく仕事は優秀のひと言。あの『劇団四季』を初めて呼んで公演を実現したのも小泉さんだったんです」

 

 一戸町内にある後援会事務所を訪ねてみたが、賃貸の平屋建てにはすでにのぼりやポスターなど何一つ残されてなかった。近所の住民によると、亡くなった当日に小泉氏の息子とみられる男性が撤去していったのだという。小泉氏の人となりについて聞いてみた。

 

「陽気で気の利く人でした。5月にあった商工会の通常総会にも出席して、『震災からの復興』と『県北の振興』を熱く語っていました。家族は奥さんと息子さん2人だったかな。とても人を悪く言う人じゃない。あんなブログを書くぐらいだから病院に以前から思うところがあったんじゃないですか」

 

 この住民以外にも「悪く書かないでね。ニコニコしたいい人だったから」と庇う女性もいた。だが、「政治家・小泉光男」としてではなく、ふだんの彼を目撃していた人物たちの評判はさんざんなものだった。

 

「政治家になると聞いてから、いつかこんな日がくると思っていました。学歴を鼻にかけ、人をバカにする節がありましたから。小難しい四字熟語などを持ち出し『まぁ、君にはわからないだろうけど』と言うので、みんなでイヤがっていましたよ」(地元関係者)

 

 病院以外でも、そのクレーマー気質は発揮されていたという。「弁当店に待たされたので、金を払わずに帰ってきた」「銀行の行員が手間取るので通帳を置きっぱなしにして引き上げた」。さも当然のように小泉氏が話すのを複数の関係者が、あきれながら耳にしていた。

 

「小泉さんの実家近くにあるダムの管理業者も被害者です。放水する前にサイレンを鳴らすと『うるさい!』と、それこそ何回も電話があったと勤めている人から聞きました。事前に『何時に鳴らします』と伝えてあるにもかかわらずですから、困ったはずです」(別の地元関係者)

 

「議員にならなければ死なずにすんだ」。関係者は一様にこう話す。候補者に祭り上げられたのが、不幸の始まりだったということか。

 

(週刊FLASH 2013年7月16日号)

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