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日大新学長 “ちゃんこ屋通い” 暴かれ動揺隠せず…会見で見えた田中前理事長の圧倒的な影響力

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2021.12.11 15:45 最終更新日:2021.12.11 17:03

日大新学長 “ちゃんこ屋通い” 暴かれ動揺隠せず…会見で見えた田中前理事長の圧倒的な影響力

 

 日大の田中英壽前理事長(75)が11月19日、所得税法違反容疑で逮捕されて以降、沈黙を保ち続けてきた日大が、12月10日にようやく記者会見を開き、一連の騒動を謝罪した。

 

 会見に出席したのは、新たに理事長に就任した加藤直人学長(70)ら4人。加藤理事長は冒頭、田中前理事長とは永久に決別し、日大から完全に排除すると宣言。また不正の温床となっていた株式会社日大事業部の清算や、外部有識者で構成する日大再生会議の設置を約束した。

 

 

 だが、過去13年間にわたって日大を牛耳り、「日大のドン」と恐れられた田中前理事長の影響力を、本当に排除できるのか、なぜ今まで排除できなかったのか、そのことに記者の質問は集中した。

 

 加藤理事長は、2020年9月、田中体制のもとで理事を兼ねた学長に就任している。記者に「(加藤理事長も)田中派なのでは?」と問われると、「個人的には田中の言うことを聞いてきたわけではない」と突っぱねたが、「理事会が形骸化し、単なる報告会だった。下部組織で承認されたものが上がってくるだけで、チェックもなかったことが大きな問題だった」と、田中氏の独壇場ぶりを認めざるを得なかった。

 

 ところが、ある記者が「ちゃんこ屋に行ったことがあるか」と質問したところ、加藤理事長は動揺を隠すことができなかった。ちゃんこ屋とは、田中前理事長の妻が経営している阿佐ヶ谷にあるちゃんこ店で、自宅を兼ねたもの。事件の現金受け渡しの現場であり、理事をはじめ大学関係者が日常的に “田中詣で” していた場所だ。

 

「年に3回か4回は行っていました。新年会とか暑気払いで。一人ではないですよ。お店で会合があったので参加しました。会費は払いましたよ」

 

 加藤理事長がそう回答すると、会場に集った記者陣からは嘆息が漏れた。さらに同席した副学長と監事も「年に2回程度は通っていた」と認めた。

 

 また、同記者が「夫人に対して金品を渡していたか」と問うと、「お目にかかったことはありますが、プレゼントはしていません」としどろもどろに。

 

 何の疑問もはさまず、田中前理事長の妻が経営するちゃんこ店に日参していた加藤理事長らに対し、いらだった報道陣が「本当に田中を排除しようと思っているんですか」「膿を出し切るつもりがあるんですか」と声を荒らげる場面も見られた。

 

 問われているのは、田中前理事長の独断と、暴走を誰も指摘できず、止められなかった日大の体質。はたして、日大は本当に “田中体制” から脱却することができるのだろうか。

 

( SmartFLASH )

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