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日大相撲部 角界“口利きの鬼”田中理事長逮捕でアマ界最強軍団から転落の兆し

社会・政治 投稿日:2021.12.17 21:10FLASH編集部

日大相撲部 角界“口利きの鬼”田中理事長逮捕でアマ界最強軍団から転落の兆し

写真・時事通信

 

 1921年に創部した日大相撲部。全日本インカレ団体戦の優勝が7連覇と5連覇を含め最多の28回。また個人でも出身大学別で最多のアマチュア横綱がOBにおり、まさに大学相撲界一の伝統と実績を誇っている。

 

 角界入りする卒業生も多く、先の九州場所では幕内に翔猿、遠藤、石浦、英乃海の4人、十両でも5人を数えるなど、日大閥は、最大の勢力といえる。

 

 

 それだけに、同相撲部には高校相撲界で有望視された学生が多数入部を希望しており、当分の間は「日大の天下は揺るぎない」と見られてきた。

 

 だが、日大前理事長・田中英寿容疑者(74)の逮捕により、その栄光も凋落の兆しを見せているという。スポーツ紙の相撲担当記者は、「今後は入部希望者が減ってくることが予想される」と語る。

 

「日大相撲部で長く監督を務めた田中前理事長が、所得税法違反の疑いで逮捕されたことは大きい。田中氏はアマ相撲界で絶大な力を誇っていましたが、今回の不祥事で相撲部のイメージをかなり落としてしまいました。

 

 いくら名門でも、ここまでイメージが地に落ちてしまうと、行きたい学生や行かせたい親が今後、尻込みしてしまうことは想像にかたくありません」

 

 逆に、田中氏の不在も弱体化に影響するという。

 

「田中氏は、その幅広い人脈を生かして卒業生の就職にも尽力してきました。

 

 たとえば、角界入りする卒業生には、できるだけ好条件の部屋と交渉し、入門させる。引退後に親方になれない力士には、セカンドキャリアの斡旋もする。田中氏の口利きでNHKの解説者になった力士もいたくらいです。

 

 角界だけでなく、就職を希望する学生にも一流企業を紹介するなど、影響力を発揮してきました。その手腕は広く知られていて、日大相撲部にスカウトされる高校生の親は『卒業後の就職の面倒もみてほしい』と望むことも珍しくありませんでした。

 

 だからこそ、有望な高校生が毎年入ってきた。

 

 ですが、田中氏が日大から完全に離れるとなれば、そうした好条件もなくなります。日体大ほか、他大学も力をつけてきていますし、入部する高校生やその親にとってうまみがなくなれば、希望者は先細りしていくでしょう」

 

 自身がもっとも心血を注いで育て上げた最強軍団である日大相撲部。その未来を、田中氏は自らの手で潰してしまった。

 

( SmartFLASH )

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