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ロビーでくつろぎたばこを吹かし…省庁“役人天国”の実態

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2013.10.23 07:00 最終更新日:2016.03.01 21:54

 霞ヶ関の役人たち『国家公務員』が、このところアベノミクスとやらに便乗してなにやら蠢いている。庶民の生活苦をよそに、来年4月からの消費増税、国土強靭化計画のばらまき政策などを受けて、予算拡大に精力を注いでいるのだ。公務員改革など絵に描いた餅、そんな旧態依然とした役人たちのお気楽な生態を観察すべく、官庁街を訪問した。

 

 昼どきの合同庁舎2号館。大げさなガラス張りの白い高層ビルの中に入居しているのは、総務省、国家公安委員会、警察庁、消防庁、国土交通省(分館)。館内でやたらと目につくのが、ソファに深々と座り、昼寝をしている役人の数の多さだ。ロビーは、眠りにつく職員で混雑している。場所は一般企業でいえば、正面玄関のメインロビーにあたる場所。そんな場所で何十人もの職員が堂々と昼寝をしているなんて、一般企業ではまずありえない光景。しかも、昼寝タイムは13時過ぎまで続くのだからうらやましい限り。よほど午前中から激務をこなしているのか?

 

 また、ほとんどの省庁の館内にはレストランやコンビニ、書店、旅行会社に、郵便局、薬局、美容室などが店舗を構える。コンビニには日本酒やビールがずらりと並び(農水省)、マクドナルドからコーヒーチェーンのドドールまであるのだから、“外界”を気にせずに仕事に集中できる環境が整っているはずなのだが……。

 

 そんな彼らの溜まり場は喫煙スペース。朝から夕方まで、引っきりなしにたばこを吹かすサンダル履きのおっさん連中で溢れる。スマホをいじりながら、またはおしゃべりに夢中な様子でなかなか職場に戻ろうとしない。しまいには、喫煙スペースが満員で隣のソファで順番待ちの行列ができる始末。そんななか流れる「今日は仕事を残さず定時で退庁しましょう」という館内アナウンス。

 

 午前中から観察していてわかった生態がひとつ。彼らは午前11時を過ぎると、なぜか館内をうろうろと歩きはじめる。食堂のメニューをわざわざ見に行ったり、コンビニで漫画を立ち読みしたり……。我慢できずに早飯を食べに行くツワモノもいたほど。しかも、休み時間はしっかり13時まで取るのだから(なかには13時30分過ぎまで)、そこは役人気質なのか。

 

 役人を揶揄した言葉に『遅れず、休まず、働かず』というものがある。役人は定年まで何事もなく勤め上げることがなによりも優先される。問題を起こさぬようまっとうすることが重要なのだ。遅刻や欠勤をすると評定が下がる。また、成功より失敗してのマイナス評価を恐れる。彼らの論理として、働くだけ損なのだ。だからロビーでくつろぎ、たばこを吹かす。今も昔も『役人天国』は変わらない。

 

(週刊FLASH 2013年11月5・12日号)

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