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「総資産2000億円」を支える「幸福の科学」3本の収入源社会・政治 2017.03.18

『東京高輪にある教団施設』

『東京高輪にある教団施設』

 

 女優・清水富美加の出家騒動で、「幸福の科学」が連日ニュースを賑わせている。「総資産2000億円」ともいわれる幸福の科学とは、いったいどんな宗教団体なのか。

 

 幸福の科学の創始者は、総裁の大川隆法氏(60)。東京大学法学部を卒業後、総合商社を退社し、1986年に幸福の科学を設立した。教義の中心にあるのは、「愛」「知」「反省」「発展」の4つの原理だ。

 

 信仰対象は、地球の至高神で霊的存在の「エル・カンターレ」。大川氏自身が「現代のエル・カンターレ」とされ、崇拝の対象となっている。

 

 1956年7月7日、現在の徳島県吉野川市に生まれた大川氏は、30歳のときに、東京都杉並区にあった個人宅の2階、6畳一間から布教活動を始めた。初めての座談会に集まった人数は87人。

 

 だがその後、信者数は急速に増加し、これまでの30年あまりで、教団発表では国内信者数1100万人、海外信者数100 万人となっている。

 

「信者が必ず持つ教団の根本経典『仏説・正心法語』が授与された数が、1200万冊です」(幸福の科学広報局)

 

 つまり、国民の10人に1人が信者ということになるが、宗教学者の島田裕巳氏は「推測すると実態は数万人ではないでしょうか」と指摘する。

 

 清水富美加と同じように「出家」をした信者は現在、約2000人おり、彼らは教団専従の職員として活動をする。

 

「面接など狭き門を通った出家信者は『僧職給』をいただき、大半の職員は、自宅や普通の賃貸物件などに住んでいます。定期的に教義に関する試験や、英語テストなどがあります」(古参信者)

 

 では、出家信者の給与にもなる教団の収入源はいったい何なのか。そこには、3つの柱があった。

 

■その1 著書印税

 

 かつて「週刊新潮」で、教団の総資産は「2000億円」と報じられたことがある。幸福の科学広報局は、「金額についてはお答えできません」と回答したが、各地の拠点や活動をみれば、その資産が膨大であることは明白だ。

 

 その収入源のひとつめは「霊言」「守護霊インタビュー」などに代表される、大川隆法氏の著書印税である。

 

「バブル期以降に複雑化した世の中を、大川氏の著書が整理して教えてくれると、人々が興味を持ちました。たとえば、トランプ大統領の守護霊の霊言を読むと、読むまでその人のなかで不明瞭だったものが、『彼の考えはこういうことだったのか』と、理解できるといわれています」(前出・島田氏)

 

 大川氏の著作数は現在、年間100冊を超え、ギネス世界記録に認定されている。これまでの総著作数は2100冊以上だ。また、信者がまとめ買いして知人に手渡し、「伝道」と呼ばれる布教活動に活用しており、著作はたびたびベストセラーにランクインしている。

 

 教団のウェブサイトによると、霊言とは「歴史上の偉人や存命中の人物の守護霊など、あらゆる霊存在を招霊し、その言葉を語る」こと。大川氏の霊言で特徴的なのは、なんといっても存命中の人物のメッセージを語る「守護霊」の霊言だろう。守護霊とは、あの世に残っている「魂のきょうだい」のひとり。これを呼び寄せることで、本人の潜在意識が語られるため、その言葉こそ「本音」なのだという。

 

 霊言は支部などで「拝聴会」として映像公開もされており、参加する信者には、数千円以上の奉納目安がある。

 

■その2 植福(しょくふく)

 

 お布施や寄付を、教団では「植福」と呼ぶ。教団ウェブサイトではこの言葉を「将来、多くの方々の幸福につながるように、自分が持っている福を植え育てるという意味」と説明している。

 

「一口1000円からとされていますが、会社経営者などの方で、大口の植福をする方もいらっしゃいます。もちろん強制ではなく、あくまで自主的な寄付です。対価を求めることもありません。対価を求めると、清浄さが失われてしまうのです」(中堅信者)

 

 定期的に植福をおこなう「植福の会」会員になると、銀行口座を通じて、毎月自動引き落としとなる。

 

■その3 祈願・研修

 

 教団施設では、「生き霊返し・病念撃退祈願」「左翼貧乏神を追い出すための祈り」などの祈願、「愛の指針・十箇条」「夫の心得・十箇条」「『富を形成する法』成功研修」などの研修が、ほぼ毎日おこなわれている。

 

「祈願の奉納目安は数千円から。礼拝室に導師の職員が来られて、大川総裁先生の経文をあげてくださいます。20~30分で、心に光が入ります」(女性信者)

 

 2泊3日などの研修になると、高額になることもあるが、なかなか予約が取れないことも多い。

 

「高齢化社会」が問題視されて久しいが、それは「幸福の科学も例外ではない」との声が、教団内で上がっている。

 

「以前は、信者が積極的に大川氏の本を複数冊購入し、周囲へ贈っていましたが、最近はあまり聞きません。どの宗教も、古参の信者が多いと内向きになっていく傾向があります」(島田氏)

 

 さらに二世・三世信者になると、親世代より伝道(布教)活動が熱心でなくなることが多いといわれ、教団の安定した運営に直結する問題となる。そんな折だからこそ、今回の騒動は教団内でも注目されているようだ。

 

「清水さんが出家したのは、不本意な仕事をさせられ、心も体もボロボロになったことが理由です。一方で、これまで幸福の科学を知らなかった若い世代が、テレビを見て興味を持つきっかけを作ってくれました」(中堅信者)

 

 今回の騒動が教団のPRにつながったのは間違いない。

 

(週刊FLASH 2017年3月7日号)

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