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イバンカ・ブランドに殺到する中国人ついに整形してイバンカ風に社会・政治 2017.03.21

『電話するイバンカ(ホワイトハウス公式サイトより)』

『電話するイバンカ(ホワイトハウス公式サイトより)』

 

 金儲けのチャンスを逃さないのはトランプ大統領も中国人も同じようだ。昨年11月、トランプ大統領の当選が決まると、中国各地で新大統領の娘イバンカの名前を付けた商品やサービスを売りたいという企業が続々と名乗りを上げた。

 

 イバンカの名前を付けた健康サプリ、マッサージ器に始まり、ナプキンや下着まで、女性向けの商品に彼女の名前をつけたい、との商標登録申請が急増している。

 

 イバンカがアメリカで販売しているブランドの靴や洋服は、その大半が中国で製造されている。海外製品に高い関税をかける、と豪語しているトランプ大統領だが、娘の商品だけを例外にすることはできないだろう。となると、中国で彼女の名前のついた商品が売れてくれた方が好都合ということにもなる。

 

 あまり知られていないが、トランプ氏は大統領に就任するはるか以前の2006年から、中国市場に大きな関心を寄せていた。そのことを知った中国人は勝手にトランプの名前をホテルやレストラン用に登録したものだ。なかには「トランプ・トイレ」とか「トランプ・コンドーム」、そして「トランプ・ペースメーカー」まであった。

 

 そのため、トランプ氏は中国で訴訟を大量に起こし、使用禁止を求めた。数年にわたる交渉はまったく進展がなかった。ところが、大統領に当選した途端、状況が一変した。中国の裁判所は即座にトランプ氏の訴えを認め、中国人の商標登録を破棄させたのである。

 

 もちろん、なかには商標登録だけしておき、将来、トランプ一家が中国で商品を販売するときに、その権利を高く売りつけようと考えている輩がいる可能性もある。だが、すでに申請された数だけで300近い。

 

 中国人がトランプに寄せる思いは商標だけではない。実は、中国の女性は西洋風美人に対する憧れが大変強く、ファッションモデルの経験もあり知的な雰囲気を漂わせるイバンカに対する関心がすこぶる高い。

 

 広東省の仏山市にある美容整形クリニックでは早くも「あなたもイバンカさんのように変身できます」という宣伝を始めた。これまでも映画スターのような目や鼻にしたいと美容整形に殺到する女性の多かった中国だが、このところイバンカ風を希望するケースが増えているという。

 

 いずれトランプ大統領は娘をともない中国を訪問することになるが、そのとき、各地で娘そっくりの整形美人たちと出会うことになるかもしれない。
(国際政治経済学者・浜田和幸)

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