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今度は障がい者への差別的発言…「世界3位」の栄光に水を差す “意識の低い” プロゲーマーたち
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.05.04 20:00 最終更新日:2022.05.04 20:00
「障がい者やろ、マジで」
プロeスポーツチーム「REJECT」のSaRa選手は、5月1日、ゲームの配信中に冒頭のように発言。チームは翌2日、公式サイトなどで謝罪。続く3日、同選手に対して12月末まで選手活動停止などの処分を発表した。
「全世界に発信するコンテンツとは思えない、きわめて悪質で差別的な発言だという批判が殺到しました。
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プロゲーマーたちの “誹謗中傷” とも取れる失言は、これまで何度も取り沙汰されています。一つの発言がキャリアを台無しにする可能性もある、ということは全プロゲーマーの共通認識だったはずなのですが……」(eスポーツ関係者)
記憶に新しいのは、女性プロゲーマー・たぬかな選手の発言だろう。
同選手は、2月15日に配信プラットフォーム「mildom」での配信中、「170(センチ)ないと、正直、人権ないんで。170センチない方は『俺って人権ないんだ』って思いながら生きていってください」などと発言。発言を批判されると、「ホンマちっちゃい男に人権あるわけないだろ、お前」と火に油を注いだ。
この発言をめぐり、ネット上で批判が殺到。プロゲーミングチーム「CYCLOPS athlete gaming」を運営するブロードメディアeスポーツは、2月17日、たぬかな選手との契約を解除したと発表した。
CYCLOPS athlete gamingは、続いて18日、所属プロゲーマーのKbaton(コバトン)選手との契約も解除したと発表した。具体的な理由については触れられていないが、Kbaton選手をめぐっては、過去の “差別用語スラング” 発言が問題視されたと見られる。
「ゲーマーたちは、みんなゲームに没頭するあまり、心ない発言を相手に浴びせてしまうことがあり、これまでも問題視されてきました。
そんななか、有名企業のスポンサードを受けているプロゲーマーたちは、少しでも業界のイメージをクリーンにしようと、老若男女が楽しめる配信を企画するなどしていました」(前出・eスポーツ関係者)
eスポーツ界では、つい最近、ゲーマーたちを沸かせた明るいニュースがあった。ゲーム誌ライターは、複雑な表情を浮かべながらこう語る。
「4月24日、プレイヤー人口が急増しているPCゲーム『VALORANT』の世界大会で、ZETA DIVISIONという日本人チームが3位という結果を残しました。
同大会はTwitterでの注目度が高く、世界のトレンドの1位にもなったほど。この “偉業” は、日本におけるeスポーツ選手の地位向上にもなると、心が躍りました。
しかし、プロ意識の低いプレイヤーが失言してしまうと、どんなに功績を積み重ねても、業界の評価は一気に落ちてしまう。
彼らの努力に水を差すようなことはしないでほしい。素人の延長線上でゲーム配信をしているだけなら、“プロ” を名乗るべきではないのです」
SaRa選手は、3日、自身のTwitterで「僕の発言は決して許されないものであり、重く受け止めています。改めて、応援してくださるファンの皆様、また関係者の皆様、ご迷惑をおかけして本当に申し訳ございません。僕の発言で不快な思いをされた方々に、深くお詫びいたします」と謝罪。
しかし、eスポーツ業界に泥を塗ってしまった事実に変わりはない。
( SmartFLASH )